老齢基礎年金の満額はいくらなのか。自分は専業主婦(主夫)の期間が長いが、満額になるのか。日本年金機構のサイトを見ても、自分の場合が分からない。

先に言う。2026年度の満額は月70,608円。第3号の期間は払わなくても満額に数える。満額の額、届く条件、第3号被保険者の扱い、免除と未納の減り方、計算式、確認方法を書く。

先に一文で。老齢基礎年金の2026年度の満額は月70,608円・年847,300円(昭和31年4月1日以前生まれは月70,408円)で、20歳から60歳までの480ヶ月を納付済み・厚生年金・第3号被保険者の期間で埋めれば届き、第3号の期間は保険料を払わなくても納付済みと同じに数えるので、未納と免除の月だけが減る要因になり、ねんきんネットで自分の月数を確認するのが正解だ。

この記事の要点

  • 2026年度の満額は月70,608円、年847,300円。前年度から1.9%の引き上げ
  • 満額の条件は480ヶ月。第3号被保険者の期間は納付済みと同じ
  • 減るのは未納と免除の月だけ。免除は割合で反映、追納で戻せる
  • 自分の月数は、ねんきんネットの記録で確認する

2026年度の満額

区分月額年額
昭和31年4月2日以後生まれ(68歳以下)70,608円847,300円
昭和31年4月1日以前生まれ(69歳以上)70,408円844,900円
参考、2025年度69,308円831,700円

2026年度(令和8年度)は、前年度から1.9%、月1,300円の引き上げだ。年金額は毎年、物価と賃金の変動で改定され、4月分(6月の支払い)から変わる。生まれた年で2つに分かれるのは、改定の計算の仕組み(既裁定と新規裁定)が違うためで、差は月200円だ。年金制度の改正の全体は2025年の年金制度改正法で何がいつ変わるかに置いた。

満額に届く条件。480ヶ月

老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)を全部埋めると満額になる。埋め方は3つある。

期間の種類誰の期間か満額への数え方
第1号被保険者の納付済み期間自営業・学生・無職で、自分で国民年金を払った納付済み
第2号被保険者の期間会社員・公務員で厚生年金に入っていた納付済み(20〜60歳の分)
第3号被保険者の期間会社員・公務員に扶養されている配偶者納付済みと同じ

3つを足して480ヶ月なら満額だ。480ヶ月に足りない分だけ、月割りで減る

第3号被保険者の扱い

第3号被保険者は、会社員や公務員(第2号)に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者で、専業主婦・主夫や、年収の低いパートが該当する。保険料は本人も配偶者も払わず、配偶者が入る厚生年金の制度全体で負担する。それでも、第3号の期間は老齢基礎年金の計算で納付済みと同じに数える。

内訳老齢基礎年金
会社員10年+第3号30年120ヶ月+360ヶ月=480ヶ月満額
会社員5年+第3号25年+未納10年60+300+0=360ヶ月満額の4分の3
第3号のみ40年480ヶ月満額(配偶者が20歳前から厚生年金の場合など)

第3号の期間で注意するのは、配偶者が退職・転職した時や、自分の年収が130万円(条件により106万円)を超えた時に、第3号から外れることだ。外れた後に手続きをしないと未納になる。扶養の条件は健康保険の扶養に入る手続きと130万円へ。

免除と未納の減り方

期間満額への反映(2009年4月以降)
納付済み・第2号・第3号1
全額免除2分の1
4分の3免除8分の5
半額免除8分の6
4分の1免除8分の7
納付猶予・学生納付特例0(受給資格の期間には入る)
未納0(受給資格の期間にも入らない)

未納が最も損で、免除の申請だけはしておくと、半分は反映される。退職した時の特例免除は退職したら国民年金の退職特例免除、免除の段階は国民年金の免除はフリーランスでも使えるかに書いた。免除は承認から10年以内に追納すると、納付済みに戻せる。

計算式

年金額(年)= 847,300円 ×(納付済み月数 + 免除月数 × 反映割合)÷ 480
計算年額
未納2年、他は納付済み847,300×456÷480約80万5,000円(満額より約4万2,000円減)
全額免除5年、他は納付済み847,300×(420+60×1/2)÷480約79万4,000円
納付30年、未納10年847,300×360÷480約63万5,000円

未納1ヶ月で、年約1,765円減る。生涯(65歳から20年)で見ると、1ヶ月の未納が約3万5,000円の差になる。

繰上げと繰下げ

受け取り開始増減満額の場合の月額
60歳(繰上げ5年)1ヶ月あたり0.4%減、最大24%減約53,700円
65歳70,608円
70歳(繰下げ5年)1ヶ月あたり0.7%増、最大42%増約100,300円
75歳(繰下げ10年)最大84%増約129,900円

増減は一生続く。老後の生活費と年金の不足の目安は老後の生活費と年金の不足へ。

日本年金機構での確認方法

  1. ねんきんネット(日本年金機構のサイト)にマイナポータルか基礎年金番号でログイン
  2. 「年金記録」で、納付済み・免除・未納・第3号の月数を確認
  3. 「将来の年金額の試算」で、このまま払った場合と、追納した場合を比べる
  4. 未納や記録の漏れ(第3号の届出漏れなど)があれば、年金事務所に相談

毎年の誕生月に届く「ねんきん定期便」にも、これまでの月数と見込み額が書いてある。満額かどうかは、額でなく月数で確認する

3分で診断辞めるコスト診断——退職や扶養の変化で年金の月数がどう動くかを、先に数字にする。

よくある質問

第3号被保険者の期間があるのに、記録に反映されていません

配偶者の会社を通じた第3号の届出が漏れていることがある。年金事務所で「第3号被保険者の記録の確認」を頼む。過去の未届けの期間は、届出で遡って第3号の期間にできる場合がある。

60歳で480ヶ月に足りません。満額にできますか?

60歳から65歳までの任意加入で、足りない月数を払えば増やせる。480ヶ月に達するまで加入でき、1ヶ月払うごとに年約1,765円増える。付加保険料(月400円)を足すと、さらに増える。

厚生年金に入っていた期間は、老齢基礎年金にも数えますか?

数える。20歳から60歳までの厚生年金の期間は、老齢基礎年金の納付済み期間として扱う。厚生年金からは老齢厚生年金が別に出るので、会社員だった人は基礎年金と厚生年金の2階建てになる。

出典(一次資料)

  • 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
  • 厚生労働省「令和8年度の年金額改定について」(2026年1月報道発表)
  • 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

年金の月数の確認シートをLINEで無料配布中

納付・免除・第3号の月数の記入表、満額に足りない時の対処(追納・任意加入)の一覧、ねんきんネットの見方を公式LINEで無料配布している。2026年度の満額は月70,608円。第3号の期間は払わなくても満額に数える。

LINEで無料の資料を受け取る