社内SEになりたい。SESの客先常駐に疲れた、あるいはITに未経験から入りたいが、社内SEなら残業が少なく安定していると聞く。だが求人を見ると、経験者ばかりだ。未経験で入れるのか。

先に言う。社内SEの未経験求人は、ほぼない。あるのはヘルプデスクと情シスの補助だ。そこから2〜3年で社内SEになる。SESで2〜3年やってから移る道もある。楽そうだから、で選ぶと入口で止まる。現実、仕事内容、入口3つ、SESとの違い、年収、きつい点、向く人、資格、前職の訳し方、面接、30代を書く。

先に一文で。社内SEの未経験転職は求人票の「未経験可」がヘルプデスクか情シス補助だと知った上で、中小企業の情シスの1人目か2人目・ヘルプデスクから社内SEへ・SESやSIerで2〜3年経験してからの3つの入口から選び、年収はヘルプデスク300万円台から社内SE400〜500万円で、1人情シスの何でも屋とベンダー任せで技術が付かないことと問い合わせが止まらないことと評価されにくいことがきつい点だと分かり、ITパスポートで足りず基本情報かCCNAかLPICで意思を示し、30代前半までに入口に入るのが正解だ。

この記事の要点

  • 未経験可の社内SEはヘルプデスクか情シス補助
  • 入口は3つ。中小の情シス、ヘルプデスクから、SESから
  • 年収はヘルプデスク300万円台、社内SE400〜500万円
  • 楽ではない。何でも屋と技術が付かない不安

社内SEの未経験転職の現実

項目中身
求人少ない。1社に数人で、中途は経験者が中心
未経験可の中身ヘルプデスク、情シスの補助、PCのキッティング
大手SESやSIerの経験者が中心。未経験は入れない
中小企業情シスの1人目か2人目で、未経験に近い人を採ることがある
期間3〜6か月。求人が少ない

IT未経験の転職を「やめとけ」と言われる理由はIT未経験の転職はやめとけと言われる理由に書いた。社内SEは、その中でも入口が狭い。

社内SEの仕事内容

仕事中身
PCとネットワークの管理社員のPCの調達とセットアップ、アカウント、ネットワークの維持
業務システムの運用と改修会計・販売・勤怠などのシステムの運用、不具合の対応、改修の要件をまとめる
ベンダーとの調整システムの開発や保守を外部に頼み、要件を伝えて進捗と品質を管理する
セキュリティウイルス対策、アクセスの管理、事故の対応
社員の問い合わせ対応「PCが動かない」「パスワードを忘れた」への対応。ヘルプデスク
新しい仕組みの導入クラウドのサービスやツールの選定と導入

未経験が最初にやるのは、下の2つだ。上の4つは、2〜3年で関わるようになる。

入口3つ

入口中身年数
中小企業の情シス1人目・2人目全部を1人か2人で回す。未経験に近い人を採ることがある。きついが、全部に触れる最初から
ヘルプデスクから社内SEへヘルプデスクや情シス補助として入り、システムの運用に関わって上がる2〜3年
SESやSIerで経験してから客先で開発や運用を2〜3年やり、技術を付けて社内SEに移る2〜3年

ヘルプデスクの入り方と、そこから先の道はヘルプデスクに未経験で転職する現実に書いた。3つ目の道の、客先常駐を辞めて社内SEに移る形は客先常駐を辞めたいエンジニアに書いた。

SESと社内SEの違い

SES社内SE
働く場所客先に常駐自社
誰のため客先のシステム自社のシステムと社員
技術作る側。付きやすい使う側とベンダーの管理。技術より業務と調整
年収案件の単価に縛られる。上がりにくい会社の給与テーブルで上がる
残業案件による少ない会社が多い。障害の時は別
不安常駐先が変わる。退場技術が付かない。転職の時に売りにくい

SESを辞めて社内SEに移る人が多い。だが、社内SEにも別の不安がある。

年収の現実

段階年収
ヘルプデスク・情シス補助300〜350万円
社内SEの担当者400〜500万円
中小企業の1人情シス400万円前後で止まることがある
大手の情シス・IT部門の管理職600万円以上

会社の規模で差が大きい。年収を上げるなら、大手の情シスに移るか、セキュリティや基幹システムの導入の経験を積む。

きつい点

きつい点中身
1人情シスの何でも屋PCの故障からシステムの改修まで、全部が自分に来る。休みが取りにくい
ベンダー任せで技術が付かない作るのは外部。自分は調整。転職の時に技術で売れない
問い合わせが止まらない「PCが動かない」が1日に何件も。自分の仕事が進まない
評価されにくい動いている時は当たり前、止まると責められる。成果が見えにくい
障害の対応夜間や休日の障害で呼ばれることがある

「楽そう」で選ぶ人が、この5つで消耗する。残業は少ない会社が多いが、楽ではない。

向いている人

向いているなぜ
人に説明するのが苦でない社員の問い合わせと、ベンダーへの要件
業務を知りたい社内SEは、会社の業務とシステムの間に立つ
幅広く触りたい1つの技術を深めるより、全体を見る仕事
調整と管理が苦でないベンダーと社内の調整
安定した働き方を取りたい常駐先が変わらない

1つの技術を深めたい人は、社内SEでなく開発の道に行く。文系30代のエンジニアの現実はITエンジニアは文系30代には無理かに書いた。

資格

資格判断
ITパスポート足りない。IT未経験の入口の最低線
基本情報技術者未経験の社内SE志望で、意思を示す資格。入口で評価
CCNAネットワークの基礎。情シスの補助で評価
LPIC・LinuCサーバーの基礎。運用で評価
MOS評価されない
情報セキュリティマネジメントセキュリティの基礎。あれば少し有利

未経験なら、基本情報かCCNAのどちらかを、在職中に取る。

前職の経験の訳し方

前職訳す先言い方
事務でExcelやシステムを使っていた業務の理解「◯のシステムを使う側として、不便な点を改善の要望に出した」
営業ベンダーとの調整・社員への説明「顧客との折衝と社内の調整を◯年」
コールセンター問い合わせ対応「問い合わせに手順で答え、記録を残した」
販売でPOSや在庫システムを使っていた業務システムの理解「システムの不具合を本部に報告し、対応した」
社内でPCに詳しい人として頼られていたヘルプデスク「部署のPCとネットワークの問い合わせを実際に対応していた」

最後の1つは、未経験の社内SE志望で一番通る訳だ。事実なら、面接で具体を言う。

面接で聞かれること

質問答え方
なぜ社内SEか「楽そう」は言わない。前職の事実から、業務とITの間に立ちたい理由
技術をどう学んでいるか資格の勉強、自宅でのサーバーやネットワークの構築、学んだ内容を具体で
問い合わせ対応をどう思うか「社内SEの基本の仕事。前職で◯◯の問い合わせに対応した」
ベンダーとどう付き合うか「要件を伝え、進捗と品質を確かめる。丸投げしない」
1人で全部やれるか(中小企業)「分からないことはベンダーと外部の情報で調べる。前職で◯◯を1人で回した」

30代の可否

年齢判断
20代ヘルプデスクや情シス補助から入れる
30代前半入れる。資格と、前職の業務の経験を訳す。中小企業の情シスなら業務の経験が評価される
30代後半厳しい。ヘルプデスクから入って上がるか、前職の業務の知識(会計・物流・販売)を、その業務システムの社内SEとして売る
40代まったくの未経験は入れない。前職の業務の管理職の経験を、システム導入の側で売る形

30代後半以降は、前職の業務の知識が入口になる。会計の経験があるなら会計システムの社内SE、物流なら物流システム、という形だ。

よくある質問

社内SEは残業が少ないか

少ない会社が多い。だが、障害の時と、システムの入れ替えの時は増える。1人情シスは、休みが取りにくい。

情シスとは社内SEと同じか

ほぼ同じ意味で使われる。情シス(情報システム部門)は部署の名前、社内SEは職種の名前だ。情シスの中に、ヘルプデスクと社内SEと管理職がいる。

未経験で社内SEに入って、後で開発に移れるか

移りにくい。社内SEは使う側とベンダーの管理側で、開発の技術が付きにくい。開発をやりたいなら、最初からSESやSIerに入る。

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