転職したい。だが、貯金が80万円しかない。辞めてから探すには足りないのか。在職中に探すなら、貯金は要らないのか。退職したら、何にいくらかかるのか。
在職中に転職するなら、貯金は要らない。退職してから探すなら、生活費の6か月分と、退職後に来る税と保険料の請求分だ。失業保険は自己都合なら2か月は入らない。
この記事の要点
- 在職中なら貯金は要らない
- 退職後なら生活費6か月+税と保険料
- 失業保険は2〜3か月入らない
- 足りないなら在職中に動く
在職中に動くなら貯金は要らない
給料が途切れないので、生活費は今まで通りだ。かかるのは、面接の交通費(1回1,000〜3,000円×5〜10回)、スーツと靴(持っていなければ3〜5万円)、履歴書の写真と郵送(数千円)。合計で5〜10万円。
貯金が少ない人ほど、在職中に動く。退職後に動くと、貯金が減るにつれて判断が鈍る。在職中と退職後の判断は転職活動は在職中と退職後どっちがいいかに書いた。
退職後に動く時の計算
| 項目 | 計算 | 例(生活費20万円) |
|---|---|---|
| 生活費 | 月の生活費×活動期間(3〜6か月) | 20万円×6か月=120万円 |
| 住民税 | 退職月で違う。6〜12月退職なら残りを普通徴収で払う | 月1万5,000円×6か月=9万円 |
| 国民健康保険料 | 前年の所得で決まる。年収400万円なら月2〜3万円 | 2万5,000円×6か月=15万円 |
| 国民年金 | 月1万7,000円前後 | 1万7,000円×6か月=10万円 |
| 転職活動の費用 | 交通費、スーツ、写真 | 5〜10万円 |
| 合計 | 160〜165万円 |
失業保険が入れば、その分は減る。ただし自己都合なら、退職から2〜3か月は入らない。6か月分を持って始め、失業保険が入り始めたら、残りが延びる、と考える。
月の生活費の出し方
| 項目 | 見る所 |
|---|---|
| 家賃・住宅ローン | 通帳の引き落とし |
| 食費・日用品 | 直近3か月のカードと現金の平均 |
| 通信・光熱 | 直近3か月の平均 |
| 保険料(生命・医療・車) | 引き落とし |
| ローン・奨学金 | 引き落とし |
| 交際費・趣味 | 最低限に削った額。ゼロにはしない |
| 家族への支出 | 学費、送金 |
直近3か月の支出の平均を出し、そこから削れる物(サブスク・外食)を引いた額が、活動中の月の生活費だ。会社の給料から天引きされていた社会保険料と税は、退職後は自分で払うので、上の表で別に足す。
退職後にかかる想定外の出費
| 出費 | 中身 |
|---|---|
| 国民健康保険料の高さ | 前年の年収で決まるので、無職でも会社員の時の年収で計算される。任意継続(前の会社の健保を2年続ける)の方が安いことがある。退職前に両方の額を役所と健保組合に聞く |
| 住民税 | 1〜5月に退職すると、5月までの残りが最後の給料から一括で引かれ、手取りが大きく減る。6〜12月退職は納付書で払う |
| 前の会社の最後の給料 | 締め日と支払日で、退職の翌月に入る。退職の月の生活費は前月の給料で |
| 引っ越し | 転職先が遠い時 |
| 資格や講座 | 活動中に取ると決めた物 |
| 面接の交通費 | 遠方の面接は往復で1万円を超える。オンラインを頼む |
空白期間の社会保険の選び方は転職の空白期間の社会保険はどうするかに書いた。
失業保険が入る時期と額
| 項目 | 自己都合 | 会社都合 |
|---|---|---|
| 手続き | 離職票が届いてから(退職後2週間前後) | 同じ |
| 待期 | 7日 | 7日 |
| 給付制限 | 原則1か月(条件で変わる) | なし |
| 初回の振込 | 退職から2〜3か月後 | 退職から1か月〜1か月半後 |
| 額 | 退職前6か月の平均賃金の5〜8割。月給30万円なら月15〜20万円前後 | 同じ |
| 日数 | 加入10年未満で90日 | 年齢と加入期間で90〜330日 |
自己都合の人は、退職から2〜3か月は失業保険が入らない。この期間の生活費が、貯金の最低の線だ。日程の全体は失業保険のスケジュールに書いた。
貯金が足りない時の選択
| 選択 | 中身 |
|---|---|
| 在職中に動く | 一番確実。有給がなければ一次をオンラインに |
| 生活費3か月分を貯めてから辞める | 最低の線。失業保険が入るまでの期間を埋める |
| 退職後に短期のアルバイト | 週20時間未満なら失業保険の受給に影響しにくい(申告は要る)。ただし転職活動の時間が減る |
| 会社都合か特定理由離職者に当たるか確かめる | 残業の多さ、賃金の未払い、体調が原因なら、給付制限なしになることがある |
| 家族に相談する | 一時的な支援。返す前提で |
貯金がないまま辞めることの線は仕事辞めたいけど貯金がないに書いた。
貯金があっても退職後に動かない方がいい人
| 人 | 理由 |
|---|---|
| 30代後半以降で、業界を変える | 決まるまで6か月を超えることがある。空白が長くなる |
| 転職回数が多い | 空白が加わると、書類の通過率がさらに落ちる |
| 貯金が生活費の6か月分しかない | 6か月で決まらなかった時に、判断が鈍る |
| 住宅ローンの審査を近く受ける | 無職の期間があると審査に響く |
貯金の額でなく、決まるまでの期間の見込みで判断する。
年代別の目安
| 年代 | 活動期間の目安 | 退職後に動くなら |
|---|---|---|
| 20代 | 2〜4か月 | 生活費4か月分+税と保険料 |
| 30代 | 3〜6か月 | 生活費6か月分+税と保険料 |
| 40代 | 4〜8か月 | 生活費8か月分+税と保険料。在職中を勧める |
| 50代 | 6か月〜1年 | 在職中に動く |
年代が上がるほど、活動期間が延び、退職後に動く選択の危険が増える。
子どもがいる男性の時期と年収の線と家族への伝え方は子持ち男性の転職に書いた。
よくある質問
貯金100万円で辞めていいか
生活費が月15万円以下で、失業保険が入る見込みがあり、20代なら、成り立つ。生活費が20万円を超えるなら、在職中に動く。
退職金が入るから貯金は要らないか
退職金の振込は退職後1〜2か月後が多い。入るまでの期間と、額の確定を先に見る。中小企業の退職金は数十万円のことが多い。
転職活動の費用は、確定申告で控除できるか
できない。転職活動の交通費やスーツ代は、所得税の控除の対象にならない。会社が負担する引っ越し費用などは別だ。
転職の資料をLINEで無料配布中
退職後に動く時の貯金の計算表(生活費・住民税・国保・年金・活動費を月数で掛ける)と、在職中か退職後かの判定表を公式LINEで無料配布している。貯金の額でなく、決まるまでの月数で決める。


