転職するなら、何月がいいのか。税金で損しない月があると聞いた。ボーナスをもらってから辞めたい。求人が多い月に動きたい。全部を満たす月はあるのか。

先に言う。得な月は、税金でなく、ボーナスと求人で決まる。税金の差は小さく、大きいのは賞与と社会保険と求人数だ。月別の損得表と、退職日の決め方、私が選んだ月を書く。

先に一文で。転職の月は住民税では損得が出ず、社会保険料は7月以降の入社で翌年分を抑えられ、ボーナスは支給日の在籍後に退職を伝え、求人は1〜3月と9〜10月に増えるので、賞与の支給後(7月・1月)に月末退職・翌月1日入社で動き、その2〜3ヶ月前から活動を始めるのが正解だ。

この記事の要点

  • 住民税は月で総額が変わらない。1〜5月退職は一括徴収されるだけ
  • 社会保険料は4〜6月の給与で決まる。収入が上がるなら7月以降の入社が得
  • ボーナスは支給日の在籍が条件。支給後に伝える
  • 求人は1〜3月と9〜10月に増える。動くのはその2〜3ヶ月前

月別の損得表

退職月住民税社会保険ボーナス求人
1〜5月5月までの残りを最後の給与から一括徴収(総額は同じ)7月以降の入社なら翌年の保険料が抑えられる12月の支給後で確保済み1〜3月は求人が多い
6月新年度分が始まる。次の会社で特別徴収に切り替え同上6月支給の会社は支給日に在籍する普通
7〜8月普通徴収か次の会社で特別徴収7月以降の入社で、翌年8月までの保険料が4〜6月の給与で決まらない6月の支給後で最も多い8月は少なめ
9〜10月同上同上12月の支給を諦めるか、次で減額9〜10月は求人が多い
11〜12月同上同上12月支給の会社は支給日に在籍する12月は少なめ

税金の欄を見ると、どの月も総額は変わらない。変わるのは払い方だけだ。住民税の一括徴収と二重払いに見える仕組みは転職で住民税が二重に来る理由に書いた。

社会保険料。7月以降の入社が得な理由

健康保険と厚生年金の保険料は、4〜6月の給与の平均(標準報酬月額)で決まり、その年の9月から翌年8月まで適用される。転職で収入が上がる場合、4〜6月に新しい高い給与をもらっていると、翌年8月までの保険料が高くなる。7月以降の入社なら、入社時の給与で決まった保険料が使われ、翌年の4〜6月まで見直されない。

差は月数千円で、年で数万円。税金の差より大きいが、これのために転職を遅らせる額ではない。

ボーナス。支給日の在籍が条件

賞与は、支給日に在籍していることが条件の会社が多い。支給前に退職を伝えると、査定で減額されることもある。支給日に在籍し、支給後に退職を伝える。6月支給なら7月、12月支給なら1月に伝えて、1〜2ヶ月後に退職する形が多い。

伝えた後の引き継ぎ期間が1〜2ヶ月なので、逆算すると、活動を始めるのは支給の3〜4ヶ月前だ。

求人が増える月

時期求人理由
1〜3月多い4月入社に向けた採用。年度末の退職者の補充
4〜5月減る採用が一段落
6〜7月普通賞与後の退職者の補充が出始める
8月少ない盆休みで採用が止まる
9〜10月多い下期の採用。10月入社の枠
11〜12月減る年末で選考が止まる

1月に増える理由と動き方は1月に転職の求人が増える理由、10月は10月の転職求人へ。求人が多い月に応募するには、その2〜3ヶ月前に書類を仕上げておく

退職日は月末

月末退職なら、その月の社会保険料は退職する会社から引かれ、翌月1日から新しい会社の保険に入る。月末前日だと、その月は自分で国民健康保険と国民年金に入る必要があり、手続きが増える。転職先が決まっているなら、月末退職・翌月1日入社が最も手間がない。細かい差は最後の給与で保険料が2倍引かれる理由に書いた。

私が選んだ月

私は4回転職したが、月を税金で選んだことは一度もない。選んだのは、賞与をもらった後で、次の会社の入社日に合わせた月だ。4回目の転職は、リモートと育休制度を重視して会社を選んだので、月は会社の受け入れに合わせた。月で得をするより、会社で得をするほうが、桁が違う

3分で診断辞め時診断——賞与・有給・求人の3つから、あなたの辞める月を先に決める。

年末年始をまたぐ動き方は年末年始の転職活動。止まる2週間と4月入社までの日程だ。

よくある質問

有給を消化してから辞めたいです。月はどう決めますか?

最終出社日と退職日を分ける。退職日を月末にして、その前の有給消化期間を逆算する。有給が20日あるなら、最終出社は退職日の1ヶ月前になる。退職を伝えるのは、その1〜2ヶ月前だ。

年度の途中で転職すると、年末調整はどうなりますか?

新しい会社で、前の会社の源泉徴収票を提出して年末調整する。年内に転職先が決まらず年を越したら、自分で確定申告する。月による損得はない。

3月末退職・4月入社は、混みますか?

混む。求人が多い分、応募者も多い。書類を1〜2月に仕上げていれば通るが、3月から動くと4月入社には間に合わないことが多い。

出典(一次資料)

  • 日本年金機構「標準報酬月額の決め方(定時決定)」
  • 総務省「個人住民税の特別徴収」

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