営業職に応募する。志望動機に何を書けばいいのか。「人と話すのが好き」以外に、何を言えばいいのか。未経験だと、書くことがない。経験者は、同業他社へ移る理由をどう書けばいいのか。
先に言う。営業の志望動機は、「人と話すのが好き」で書くな。誰に何を売る仕事か、数字をどう作ってきたか、なぜこの商材か。この3つが揃えば、未経験でも通る。採用側が見る3点、未経験の例文3つ、経験者の例文4つ、商材別の変え方、NG、面接の追加質問、履歴書の欄を書く。
先に一文で。営業職の志望動機は、誰に何を売る仕事かを分かっていること・数字にどう向き合ってきたか(前職の目標と結果を1つ)・なぜこの会社の商材か(自分の経験と重なる1点)の3つを書き、未経験は前職の経験を1つ選んで数字を追った経験と結び、経験者は前職の否定でなく次の商材と顧客で何を売りたいかで書き、「人と話すのが好き」「稼ぎたいだけ」「ノルマがなさそう」を書かないのが正解だ。
この記事の要点
- 誰に何を売るか・数字・なぜこの商材か
- 未経験は前職の数字を追った経験を結ぶ
- 経験者は次で何を売りたいかで書く
- 人と話すのが好き、で書かない
採用側が見ている3点
| 見る点 | 何を知りたいか |
|---|---|
| 誰に何を売るかを分かっているか | 法人か個人か、有形か無形か、新規か既存か。自社の営業の形を理解しているか |
| 数字への向き合い方 | 目標を追って、結果を出した経験があるか。営業でなくても、目標と結果の話ができるか |
| なぜこの会社の商材か | 商材と顧客のうち、自分の経験と重なる1点を言えるか |
営業の採用は、未経験でも通る枠が多い。見られるのは経験より、数字を追う姿勢と、商材を売れる根拠だ。
未経験の例文
販売・接客から
アパレルの販売を6年経験し、客の要望を会話から聞き出して提案することと、店の月間売上目標を追うことを続けてきました。担当店舗では前年比105%を2年続けました。次は、店に来る客を待つ形でなく、自分から顧客に提案して数字を作る営業をしたいと考え、貴社の中小企業向けの提案営業を志望しました。貴社の商材が、顧客の課題を聞いてから組み合わせを提案する形である点が、私の接客の経験と重なります。
事務から
営業事務を5年経験し、受発注の処理と顧客からの問い合わせ対応を担当してきました。顧客の要望を営業担当に伝える中で、自分で提案まで担いたいと考えるようになりました。事務で培った正確な段取りと、顧客と取引先の調整の経験は、貴社の既存顧客向けの営業で活かせると考えています。数字の目標を追う経験はありませんが、月400件の処理をミスなく回すことを目標にして続けてきました。
製造・技術職から
自動車部品の製造を9年経験し、製品の仕組みと品質の基準を理解した上で、工程の改善を提案してきました。次は、製品の中身を分かった上で顧客に説明し、提案する技術営業をしたいと考え、貴社を志望しました。貴社の商材は、顧客の現場を理解して提案する必要があると求人票で拝見し、製造の現場を知っている私の経験が活かせると考えています。
未経験の人が前職の経験をどう選ぶかは転職の自己PRがない・書けないに書いた。
経験者の例文
同じ業界の同業他社へ
IT機器の法人営業を8年経験し、中小企業向けに複合機とネットワーク機器の提案を担当、直近3年は年間目標を達成し2024年度は達成率118%でした。次は、単品の販売でなく、顧客の業務全体を見た提案をしたいと考え、導入後の運用支援まで担う貴社を志望しました。既存顧客の深耕で培った聞き取りの力は、貴社の提案の形と重なります。
業界を変える
人材業界で法人営業を5年経験し、新規開拓を中心に年間目標を4年連続で達成しました。次は、成果が顧客の現場に長く残る商材を売りたいと考え、貴社の業務システムの営業を志望しました。業界は変わりますが、初回の面談で課題を聞き出して提案に落とす型は共通しており、貴社の商材でも同じ型で数字を作れると考えています。
個人営業から法人営業へ
保険の個人営業を4年経験し、月の契約目標を達成し続けてきました。次は、決裁者が複数いる法人向けの営業で、提案の幅を広げたいと考え、貴社を志望しました。個人営業で培った、相手の状況を聞いてから提案する順番は、法人でも同じだと考えています。法人営業の経験はありませんが、決裁の流れを学び、半年で1人で案件を回せる状態を目指します。
法人営業から個人営業へ
法人向けのIT機器の営業を6年経験しました。次は、顧客本人の人生に関わる商材を、顔の見える相手に売りたいと考え、貴社の住宅営業を志望しました。法人営業で培った、複数の関係者の要望を整理して1つの提案にまとめる力は、家族の要望を聞いて提案する住宅営業で活かせると考えています。
前職の否定でなく、次で何を売りたいかで書く。前職の不満は、面接で聞かれた時に言い換えて答える。言い換えの型は志望動機は本音で言っていいかに書いた。
商材の種類別に変える所
| 商材の形 | 志望動機で触れる点 |
|---|---|
| 有形(機器・住宅・車) | 商品の中身を理解して説明する力。前職で扱った物との共通点 |
| 無形(保険・人材・広告・システム) | 顧客の課題を聞き出して、目に見えない物を提案する力 |
| 新規開拓 | 断られても数を積む姿勢。前職の新規の数字 |
| 既存深耕 | 顧客と長く関わって追加提案する力。継続率や追加受注の数字 |
| 高単価・長期(不動産・システム) | 決裁者が複数いる案件を進める段取り |
| 低単価・短期(消費財・通信) | 件数を回す速さと正確さ |
応募先の営業の形に合う点を、「なぜこの会社の商材か」の1文に入れる。
書いてはいけない理由
| NG | 読まれ方 |
|---|---|
| 人と話すのが好き | 営業は話すより聞く仕事。全員が書く |
| 稼ぎたい(だけ) | 稼げない時に辞める。成果の話に変える |
| ノルマがなさそう | 営業に数字がない会社はない。実態を知らない |
| 御社の商品が好き(だけ) | 売る側の視点がない。ファンと営業は違う |
| 前職の商材が悪かった・ノルマがきつかった | 次も同じことを言う |
| 営業は誰でもできそう | 仕事を軽く見ている |
「稼ぎたい」は動機としては正当だ。書くなら、「成果が数字と収入に反映される仕事で、◯◯の経験を活かしたい」と、成果の側から書く。
面接で追加で聞かれること
| 質問 | 準備 |
|---|---|
| 数字はどう作ってきたか | 目標、行動の量、結果を数字で。営業でなければ、目標を追った経験を同じ形で |
| 断られた時にどうするか | 場面1つと、次に何をしたか |
| 目標に届かなかった経験 | 原因と、直したこと。届かなかったこと自体は減点でない |
| なぜうちの商材か | 志望動機の3つ目を、口で1分 |
| 新規と既存のどちらが向いているか | 自分の経験から、事実で |
履歴書の欄の長さに合わせる
上の例文は職務経歴書用の長さ(200〜250字)だ。履歴書の狭い欄には、3〜4文に削る。1文目に誰に何を売りたいか、2文目に数字の経験、3文目になぜこの商材か、4文目に入社後。欄の書き方は転職の履歴書の志望動機欄の書き方に書いた。事務職の例文は事務職の志望動機の例文に書いた。
受信か発信かと商材となぜこの会社かの型はコールセンターの志望動機の例文に書いた。
よくある質問
営業の実績が数字で残っていない
件数、訪問数、継続率、担当顧客数で作る。売上の額がなくても、行動の量と結果の数字は残っている。
転職回数が多い営業の志望動機はどう書くか
回数には触れず、共通する軸(何を売ってきたか・どんな顧客か)を1つ書く。回数は面接で聞かれた時に。
営業を辞めて営業に戻る志望動機は
離れていた期間に何をして、なぜ戻るかを1文。「事務で顧客の要望を伝える側にいて、自分で提案する仕事に戻りたいと考えた」。
転職の資料をLINEで無料配布中
営業の志望動機の3点の記入表と、商材の種類別の例文10本(未経験・経験者×5種類)を公式LINEで無料配布している。「話すのが好き」の先を、数字と商材で書く。


