30代でフリーター。正社員になりたいが、もう遅いのではないか。周りは正社員で、自分だけ取り残された気がする。本当に、今からなれるのか。

先に言う。30代前半なら、3人に2人はなれている。公的な研究機関の調査の数字だ。ただし、フリーター期間が長いほど割合は下がる。数字、なれる人の差、期間が長い時の入り方を書く。

先に一文で。30代フリーターから正社員になれる割合は、30代前半で正社員になろうとした人の約7割で、フリーター期間1年以内なら約7割・5年超で約3割と期間で大きく変わるので、期間が短い人は今すぐ動き、長い人は人手不足職種と派遣からの正社員化に絞り、バイト経験を頻度・規模・継続で経歴にするのが正解だ。

この記事の要点

  • 30代前半で正社員になろうとした人の約7割がなれている。男性は4人に3人、女性は3人に2人
  • 割合を左右するのは年齢より、フリーター期間の長さ。1年以内で約7割、5年超で約3割
  • なれる人の差は、応募先の選び方とバイト経験の書き方
  • 期間が長い人は、人手不足職種と派遣からの正社員化に絞る

数字。公的調査で見る割合

労働政策研究・研修機構(JILPT)が大都市の若者を対象に行った調査から、30代のフリーター経験者の正社員移行の数字を並べる。

区分正社員になろうとして、なれた人の割合
30代前半(全体)68.5%
30代前半・男性75.2%
30代前半・女性63.0%
フリーター期間1年以内68.8%
フリーター期間5年超32.3%

3人に2人がなれている。年齢より、フリーター期間の長さが結果を分けている。30代前半は20代後半より正社員になれた割合が高いという結果も出ており、「30代だから遅い」は数字では裏付けられない。

なれる人と、なれない人の差

同じ30代フリーターで、なれる人となれない人の差は、経歴ではなく3つの行動に出る。

なれる人なれない人
応募先未経験可の記載+研修制度の記載がある会社、人手不足職種大手の総合職、事務職の正社員に出し続ける
バイト経験の書き方頻度・規模・継続で書く(週5日・3年・40席を2名で)「接客」「レジ」の名詞で終わる
面接の答えなぜフリーターだったかを1文+区切りがついた事実言い訳が長い、または「何となく」

書き方と答え方の型はフリーターが正社員の面接で落ちる理由フリーターから正社員になれないは半分嘘だに置いた。3つを直すだけで、上の割合は個人の数字として動く。

30代前半と後半で、入口が違う

30代前半30代後半
未経験可の正社員求人まだある。20代向けの就職支援も30代前半まで対応する窓口がある減る。人手不足職種に寄る
現実的な入口就職支援の窓口+未経験可の直接応募人手不足職種(介護・運輸・製造・施設管理・警備)+派遣から正社員化
動く速さ1年以内に動けば、前半の枠に入る今すぐ。1年で求人の幅が変わる

後半の人は、正社員型派遣や紹介予定派遣から入って1〜2年で正社員になる経路が、直接応募より通りやすい。派遣からの正社員化は派遣から正社員になれた人の経路に書いた。

フリーター期間が5年を超えている人へ

割合は3割台に下がる。だが下がる理由は年齢ではなく、①空白の説明ができない、②応募先が合っていない、の2つに集約される。

  • 空白の説明。「◯◯を優先していた。今は区切りがつき、長く働く覚悟が決まった」の2文。詳しく話すほど不利になる
  • 定着性の証明。同じバイト先で3年以上続いているなら、それが最大の武器になる。転々としていたなら、最も長く続いた1つを前に出す
  • 応募先。人手不足職種に絞る。介護は無資格から入れて資格取得支援がある。運輸は免許で年収が上がる。製造は夜勤で手当がつく

5年超でも3割はなれている。3割に入るかどうかは、この3つで決まる。実家暮らしで動けない気持ちの整理は実家暮らしのフリーターが情けないと感じる時に書いた。

私の話

私は1社目を1年以内に辞めた後、カフェとポスティングのバイトをしていた。フリーター期間は長くなかったが、戻れる気がしない時期はあった。抜けたのは、バイトの経験を経歴として話せるようになったことと、応募先を未経験可の中小企業に絞ったことだ。数字の上では当たり前の動きを、当時は知らなかった。

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30代前半で、採用実績のある会社に絞るなら

30代前半は、フリーター・既卒の就職支援を使える最後の年代だ。採用実績のある会社に絞って出し、面接の答えを声に出して固める窓口がある。

  • 向いている人:30代前半で、フリーターからの正社員就職の実績がある会社だけに出したい人。面接の4つの質問の答えを固めたい人
  • 向かない人:30代後半の人。人手不足職種の直接応募か、派遣からの正社員化が先だ

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登録後の流れ|① Web入力で登録(数分。職務経歴書は未完成でいい) → ② 担当から連絡が入り、面談の日程を決める → ③ 面談で30代のフリーターの採用実績がある求人に絞り、面接の答えを固めて応募する

面談で「30代で入った人の実例」を聞けばいい。答えられない窓口は、20代しか扱っていない。

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よくある質問

30代フリーターの割合は、どれくらいいますか?

総務省の労働力調査では、35〜44歳のフリーター(パート・アルバイトで働く人と、その希望者)は数十万人規模で、珍しくはない。周りに見えないのは、話さないだけだ。

正社員になったら、年収はどれくらいになりますか?

未経験の正社員で初年度280〜350万円が中心だ。フリーターの年収(200万円前後)より上がり、社会保険と賞与の分で手取り以上の差が出る。年収の手取りは年収別の手取り早見表へ。

資格を取ってから就職活動をしたほうがいいですか?

先に動く。30代は1年の勉強より1年早く入るほうが有利だ。介護の初任者研修のように、入社後に会社負担で取れる資格が多い。資格の選び方は転職に有利な資格は30代・40代で違うへ。

出典(一次資料)

  • 労働政策研究・研修機構(JILPT)「大都市の若者の就業行動と意識の分化」(若者のワークスタイル調査。フリーターから正社員への移行率の年齢・期間別の数字)
  • 総務省統計局「労働力調査」(フリーターの人数の推計)

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