契約の終了まであと2ヶ月。いつもならこの時期に更新の面談がある。今回はまだ何も言われていない。仕事も少し減った気がする。更新されないのではないか。

先に言う。更新の話がないのは、予兆の一つだ。ただし確定ではなく、確認すれば答えは出る。予兆の型、会社の30日前の予告義務、言われた時にやることを順番に書く。

先に一文で。契約社員の更新がされない予兆は面談がない・後任の募集・仕事の減少・更新上限の話の4つで、3回以上更新か通算1年超なら会社には30日前の予告義務があり、言われたら雇止めの理由証明書を請求し、離職票の理由を確認して失業保険の給付制限を避けるのが正解だ。

この記事の要点

  • 予兆は4つ。面談がない、後任の募集、仕事が減る、更新上限の話
  • 3回以上更新か通算1年超なら、30日前の予告義務がある
  • 言われたら、理由の証明書を請求する。書面で残す
  • 本人が希望していた更新の拒否は、失業保険で給付制限がつかない

更新されない予兆。4つ

予兆意味
更新面談の話がない終了1ヶ月前を切っても面談がないなら、自分から切り出す。放置は会社側の後回しの場合が多い
同じ職種の求人が出ている後任の募集。あなたの枠を別の人で埋める前提の可能性
仕事が減る、引き継ぎを頼まれる業務の整理が始まっている
「更新は今回まで」「上限がある」という話無期転換(5年)の前に切る運用。これは予兆でなく予告に近い

予兆が2つ以上重なったら、待たずに確認する。「次回の契約についてご相談したいので、お時間をいただけますか」の一言で足りる。聞かずに1ヶ月前を過ぎると、準備の時間が減るだけだ。

会社の予告義務。30日前ルール

厚生労働省の「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」で、次のどれかに当てはまる場合、会社は契約期間が満了する30日前までに更新しない旨を予告しなければならない。

  • 契約を3回以上更新している
  • 通算1年を超えて継続して雇用されている
  • 1年を超える契約期間の契約を結んでいる

30日前を切ってから言われた場合、それ自体が基準違反だ。ただし基準は行政指導の根拠で、雇止めが無効になるわけではない。無効になり得るのは別の条件で、次に書く。

雇止めが無効になる場合

契約の更新を繰り返し、実質的に無期と変わらない働き方をしていた、または更新を期待させる言動が会社にあった場合、合理的な理由のない雇止めは無効と判断されることがある(雇止め法理、労働契約法19条)。

無効になりやすい有効になりやすい
5回以上更新し、面談も形式的だった更新回数が少なく、毎回きちんと面談していた
「ずっといてほしい」と言われていた契約書に更新上限が明記されていた
同じ業務を正社員と同じように担当していた期間限定のプロジェクト要員だった
理由が「能力不足」だが、指導や評価の記録がない能力不足の指導記録がある

争うかどうかは別として、理由は書面で残す。次の手順だ。

言われた時にやること。5つ

  1. 雇止めの理由証明書を請求する。本人が請求すれば、会社は理由を書いた証明書を出す義務がある(上記の基準)。口頭でなく書面で
  2. 更新を希望していたことを記録に残す。メールで「更新を希望していましたが、会社の判断で更新されないと理解しました」と送る。失業保険の扱いに効く
  3. 離職票の離職理由を確認する。本人が希望したのに更新されなかった場合は「契約期間満了(本人は更新希望)」で、特定理由離職者として給付制限がつかない。「自己都合」になっていたらハローワークで異議を申し立てる
  4. 有給を消化する。契約終了日までに残った有給を申請する。時季変更権は使えない
  5. 納得できなければ労基署か労働組合へ。理由が不当なら、相談の記録が交渉の材料になる。労基署でできること

会社都合と自己都合の違いは失業保険の会社都合と自己都合の違いに書いた。

次をどうするか。雇用形態を選び直す

契約社員を続けるか、正社員を狙うか、派遣に移るか。更新されなかった直後は、雇用形態を選び直す機会でもある。

選択肢向く人
別の会社で契約社員同じ業務を続けたい。正社員化の実績がある会社を選ぶ
正社員契約社員として1年以上続いた実績がある。経験者の帯で応募できる
派遣短期で収入を確保しつつ、次を探す
無期転換のある会社5年の上限を切らない会社を、応募前に確認する

契約社員から正社員になれない理由と経路は契約社員から正社員になれない時、派遣からの正社員化は派遣から正社員になれた人の経路に書いた。

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契約終了の前に、次の入口を決めておくなら

契約が終わってから探し始めると、空白と収入の両方が問題になる。終了の1〜2ヶ月前に、経歴を責めずに扱う窓口に相談しておくと、終了日と次の入社日をつなげやすい。

  • 向いている人:20代で、契約社員の経歴をどう説明するか迷っている人。契約終了までに次を決めたい人
  • 向かない人:30代以上の人。雇止めの有効性を争う人(先に労基署か弁護士へ)

*クリックすると公式サイトが開く。フォーム送信後に担当から連絡が入り、オンラインで面談できる。*

登録後の流れ|① Web入力で登録(数分。職務経歴書は未完成でいい) → ② 担当から連絡が入り、面談の日程を決める → ③ 面談で契約社員の経歴の言い方と、正社員で通る求人を確認する

契約終了の前に登録する意味は、空白を作らずに次へつなげることだ。

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よくある質問

更新しない理由が「能力不足」と言われました

指導や評価の記録がなければ、雇止めの理由として弱い。理由証明書を請求し、過去の評価面談の内容と照らす。争わない場合でも、離職票が自己都合になっていないかは確認する。

自分から更新しないと伝えたい場合、何日前に言えばいいですか?

契約書に定めがなければ、1ヶ月前が目安だ。契約期間の満了なので退職届は不要だが、「次回の更新を希望しません」と書面で伝えておく。この場合の失業保険は自己都合扱いになる。

更新上限に達して終了です。無期転換は使えませんか?

通算5年を超える前に契約が終わる運用なら、無期転換の申込権は発生しない。5年を超えた契約の途中なら、申し込めば無期になる。契約書の通算期間を確認する。

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雇止めの理由証明書の請求文面、離職票の理由の確認項目、契約終了前1〜2ヶ月の段取りを公式LINEで無料配布している。更新の話がないのは予兆だ。確認して、準備してほしい。

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