退職願と退職届は別物だ。ここを間違えている人が多すぎる
退職願は「辞めさせてください」というお願い。退職届は「辞めます」という通告。法的効力が全然違う。会社に退職を「お願い」する必要はない。辞める意思が固いなら、退職届を出せ。退職届を受理しないのは違法だ。
私は4回退職しているが、全て退職届を提出している。退職願を出したことは一度もない。なぜか。退職願だと会社に「却下する権利」を与えてしまうからだ。
退職届の正しい書き方から提出方法まで、全部解説する。
退職届の書き方
用紙とペン
用紙はB5かA4の白い便箋。手書きが基本だが、PCで作成しても法的に問題ない。封筒は白い長封筒を使ってみてほしい。茶封筒はカジュアルすぎる。ペンは黒のボールペンか万年筆。
書く内容(テンプレート)
右上に日付(提出日)。その下に宛名。代表取締役社長のフルネーム+殿。中央に「退職届」。本文は「私事、一身上の都合により、令和X年X月X日をもって退職いたします」。右下に所属部署、氏名、捺印。
これだけでいい。退職理由を詳しく書く必要はない。「一身上の都合」。この5文字で十分だ。
会社都合退職の場合は注意
リストラや倒産で退職する場合は「一身上の都合」ではなく、具体的な理由を書け。会社都合退職のほうが失業保険の給付条件が良い。自己都合にされると損をする。
提出のタイミング
法律上は2週間前でOK
民法627条により、期間の定めのない雇用契約は、退職の意思表示から2週間で終了する。これが法律だ。
でも実務的には1ヶ月前が無難
就業規則で「1ヶ月前」と定められている会社が多い。円満退職を目指すなら就業規則に従え。ブラック企業で円満もクソもないなら、法律の2週間で押し切れ。
よくある質問
Q. 退職届はメールでもいい?
A. 法的にはメールでも有効。ただし書面のほうが確実。メールなら送信記録を保存しておけ。
Q. 退職届と退職願、どっちを出すべき?
A. 辞める意思が固いなら退職届。まだ交渉の余地を残したいなら退職願。でも基本は退職届でいい。
Q. 退職届を出した後、撤回できる?
A. 会社が承諾する前なら撤回可能。ただし一度出した退職届を撤回すると、社内での立場が悪くなる。
Q. 退職届は何枚書く?
A. 1枚でいい。コピーを自分用に保管しておけ。
退職届を出した後の流れ
退職届提出後のスケジュール例
Day 1。退職届を上司に提出
Day 2-3。上司から人事部に報告
Day 4-7。人事面談(退職条件の確認)
Week 2-3。引き継ぎ
Week 4。最終出社日
Week 5-8。有給消化期間
退職日。正式に退職
引き継ぎで心がけること
引き継ぎ資料は3つ作れ。①業務マニュアル(日常業務の手順書)。②担当顧客リスト(連絡先、特徴、注意点)。③進行中プロジェクトの状況(進捗、課題、今後のスケジュール)。
この3つがあれば、後任は困らない。「○○さんの引き継ぎは完璧だった」と言われるように。辞め方は、あなたの評判を左右する。
退職届を出す時の持ち物
用意するもの
- 退職届(封筒入り)
- 退職届のコピー(自分用)
- 手帳(退職日や引き継ぎスケジュールのメモ用)
- ボールペン
服装
普段通りでいい。特別な服装は不要。ただし清潔感は意識してほしい。最後の印象が「あいつは最後まで身だしなみがきちんとしていた」になるように。
退職届と退職願の使い分け早見表
退職届。辞める意思が固い場合。会社の承諾は不要。
退職願。まだ交渉の余地がある場合。会社が承諾するまで撤回可能。
辞表。役員や公務員が使うもの。一般社員は使わない。
迷ったら退職届を出せ。退職願を出すと、引き止めの余地を与えてしまう。
退職後に必要な手続きリスト
退職日から14日以内にやること
- 健康保険。国民健康保険に切り替え(市区町村役場)or 任意継続(20日以内)
- 年金。国民年金に切り替え(市区町村役場)
- 失業保険。ハローワークに離職票を持って行く
- 住民税。退職月によって一括徴収か普通徴収か変わる
退職時に会社から受け取るもの
- 離職票(失業保険に必要)
- 源泉徴収票(確定申告に必要)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳(預けている場合)
- 退職証明書(次の会社から求められることがある)
これらを退職日までに確実に受け取れ。後から郵送を依頼することもできるが、面倒なことになるケースがある。退職日当日に全部もらって帰るのがベストだ。
退職届に関する法律の基礎知識
民法627条(退職の自由)
期間の定めのない雇用契約は、退職の意思表示から2週間で終了する。つまり、退職届を出してから2週間経てば、会社の同意がなくても退職は成立する。これが法律だ。会社がどう言おうと関係ない。
就業規則との関係
就業規則で「1ヶ月前に通知」と定められている場合でも、民法の2週間が優先される(判例あり)。ただし円満退職のためには就業規則に従ったほうが無難。
退職届の撤回
退職届を出した後、撤回できるか。会社が承諾する前なら撤回可能。ただし「一度辞めると言った人間」というレッテルは残る。覚悟を持って出せ。
退職届を受理しない行為は違法
退職届の受理を拒否する行為は、強制労働の禁止(労基法5条)に抵触する可能性がある。受け取ってもらえない場合は、内容証明郵便で送付。これで法的に提出完了だ。
退職届のよくある間違い5つ
- 宛名を間違える。代表取締役社長宛が正式。直属の上司宛ではない。
- 日付を間違える。提出日を書く。退職日ではない。退職日は本文中に記載。
- 「退職願」と「退職届」を間違える。辞める意思が固いなら退職届。退職願はお伺いの意味合い。
- 理由を詳細に書く。「一身上の都合により」の一文で十分。具体的な不満を書くな。
- 封筒の表書きを忘れる。封筒の中央に「退職届」と書く。裏面に自分の所属と名前。
この5つを間違えなければ、退職届としては完璧だ。フォーマットに悩む時間があるなら、転職先を探す時間に使ってみてほしい。
退職届を出した後の心構え
退職届を出した後、最終出社日までの期間は気まずいかもしれない。でも大丈夫だ。最後まで手を抜かず、引き継ぎをしっかりやってみてほしい。最後の印象が残る。「あいつは最後まで真面目だった」と記憶されるように。飛ぶ鳥跡を濁さず。この格言は、キャリアにおいて絶対的に正しい。前職の人脈は、次の転職でも必ず活きてくる。辞め方は人生の一部だ。
面接20回受けて分かったこと
転職4回で面接は合計20回以上受けた。最初は全然ダメだった。緊張して声が震えるし、質問に対して的外れな回答をしてしまう。
でも回数を重ねるうちに、面接官が何を求めているかが分かるようになった。
結論。面接官は「この人と一緒に働きたいか」を見ている。スキルは二の次。人柄、コミュニケーション力、論理的な思考力。この3つがあれば、たいていの面接は通る。
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まとめ
退職届は紙1枚だ。でもこの紙1枚が、あなたの新しい人生の始まりになる。
書き方はシンプル。「一身上の都合により、X月X日をもって退職いたします」。これだけ。
退職届を書きながら、次の転職先をビズリーチで探してみてほしい。終わりと始まりを同時に。それが賢い辞め方だ。
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