失業保険をもらっている。生活が苦しい。少しだけバイトをしたい。でもバレたら不正受給になる、と聞いて手が出せない。副業のブログ収入がある人は、それも申告するのかどうかで止まっている。
働いていい。申告すればいい。働いていい。申告すればいい。隠すと3倍返しだ。線と、減額の式と、開業届の順番を書く。
先に一文で。失業保険の受給中の副業は、週20時間未満で申告すれば認められ、1日4時間以上働いた日は手当が後ろに繰り越され、4時間未満の日は収入に応じて減額され、業務委託やブログ収入も申告対象で、開業届を出すと受給は止まり、待期7日は働けず、隠すと返還+2倍の納付で3倍になる。
この記事の要点
- 線|週20時間未満。20時間以上は就職扱いで受給が止まる
- 4時間以上の日|手当は不支給だが後ろに繰り越し。総額は減らない
- 4時間未満の日|収入−1,354円+日額が賃金日額の80%を超えた分だけ減額
- 開業届を出すと止まる。隠すと3倍返し
働く時の3つの線
| 線 | 内容 | 超えるとどうなるか |
|---|---|---|
| 待期期間の7日間 | 離職票を出してから7日間は働かない | 待期が完成せず、受給の開始が遅れる |
| 週20時間 | 受給中の労働は週20時間未満 | 就職扱いで受給が止まる(雇用保険の加入要件) |
| 1日4時間 | 4時間以上は就労、未満は内職・手伝い | 就労の日は繰り越し、内職の日は減額の計算 |
給付制限期間(自己都合の1ヶ月)中も、週20時間未満なら働いてよく、申告する。
1日4時間以上働いた日|繰り越し
その日の基本手当は支給されないが、支給日数が減るのでなく、後ろにずれる。給付日数90日で、受給中に10日働いたら、90日分は受給期間(離職の翌日から1年)の中で後ろにずれて全部もらえる。受給期間の終わりが近い人だけ、ずれた分がもらえなくなる。
1日4時間未満の日|減額の式
| 計算 | 結果 |
|---|---|
| (その日の収入−控除額1,354円)+基本手当日額 ≦ 賃金日額×80% | 全額支給 |
| 超えた場合 | 超えた分だけ減額 |
| 収入−1,354円 ≧ 賃金日額×80% | その日は不支給(繰り越し) |
例。賃金日額10,000円、基本手当日額6,000円の人が、3時間で4,000円稼いだ日。(4,000−1,354)+6,000=8,646円で、賃金日額の80%=8,000円を646円超えるので、その日の手当は5,354円になる。日額の目安は[失業保険の日額早見表の記事](/articles/shitsugyou-hoken-nichigaku-hayamihyou-2026)で確認する。
業務委託・ブログ・SNSの収入
- 業務委託・クラウドソーシング|作業した日を申告。4時間以上なら就労、未満なら内職として減額の計算
- ブログ・SNSの広告収入|作業した日を申告し、収入は入金のあった日に書く。過去に作った記事からの収入だけで作業がない場合も、ハローワークに扱いを確認する
- 開業届を出した日から、基本手当は受けられない。事業の準備を始めた段階で止まることもある
独立する人は、受給を終えてから開業届を出すか、受給中に事業を始めて再就職手当(支給残日数が3分の1以上あれば残日数の60〜70%を一括)に切り替えるかを決める(フリーランスが開業届を出さない場合の記事)。
申告の仕方
4週間に1度の失業認定日に、失業認定申告書の「失業の認定を受けようとする期間中に、就職・就労または手伝いをしましたか」の欄で、働いた日にマルかバツ(4時間以上は○、未満は×)を付け、収入のあった日と額を書く。収入がなくても働いた日は書く。分からなければ、認定日の前にハローワークの窓口で聞く。
隠すとどうなるか
| 内容 | 結果 |
|---|---|
| 申告漏れ(故意でない) | その分の返還 |
| 不正受給 | 受け取った額の返還+その2倍の納付(合計3倍)、以後の支給停止 |
| 悪質な場合 | 詐欺罪での告発 |
雇用保険の加入記録、給与支払報告書、マイナンバーの照合、通報で判明する。バイト先が雇用保険の届出をすれば、その時点で照合される。
私は退職後にフリーランスになったので、失業保険は受けずに、育休明けの退職からそのまま事業を始めた。受給と独立を両立させようとして開業届の順番で失敗する相談は、私のDMで繰り返し届く。受給を全部もらうのか、再就職手当に切り替えるのか、どちらが多いかを先に計算する。
よくある誤解
「失業保険中は一切働けない」。週20時間未満で申告すれば働ける。働いた日の手当は後ろにずれるだけだ。
「4時間未満なら申告しなくていい」。時間に関係なく、働いた日は全て申告する。4時間未満は減額の計算の対象になるだけで、申告しない理由にはならない。
早く決まった人の再就職手当
受給中に早く就職すると、残日数×日額×70%(残3分の2以上)か60%を一括で受け取れる。給付日数90日で残60日・日額6,000円なら25.2万円。条件は待期後・残日数3分の1以上・1年超の雇用・雇用保険加入など7つで、自己都合の給付制限中の1ヶ月は紹介経由が条件になり、フリーランス開業も対象だ。計算例と申請の期限1ヶ月は再就職手当はいくらもらえるかの記事で書いた。
よくある質問
単発のバイトを1日だけした場合は?
その日を○(4時間以上)か×(4時間未満)で申告する。1日だけなら週20時間には届かず、受給は続く。
受給中に副業で月10万円稼いだら止まりますか?
額でなく時間で判定される。週20時間未満なら止まらないが、事業として継続的に収入がある状態は失業とみなされない場合があるので、ハローワークに確認する。
退職の資料をLINEで無料配布中
失業保険の受給中に働く時の判定表(待期・週20時間・1日4時間の線と、減額の計算欄)を公式LINEで無料配布している。隠さずに、計算してから働こう。


