転職を考え始めた。だが、何から手をつけていいか分からない。転職サイトに登録? エージェントに相談? 職務経歴書を書く? とりあえず求人を眺める?

全部間違いではないが、順番を間違えると時間を無駄にする。

転職活動には正しい手順がある。この順番だけ覚えろ。

ステップ1:自分の市場価値を測る

いきなり求人を探すな。まず自分の値段を知れ。

転職を考える理由は「今の会社に不満があるから」が大半だ。だが、不満だけで動くと、次の会社でも同じ不満を抱えることになる。

最初にやるべきは、今の自分の経歴とスキルが市場でどう評価されるかを知ること。想定年収が今より高ければ、転職で条件改善の余地がある。今と同じか低ければ、スキルを足してから動いた方がいい。

ミイダスで自分の市場価値を確認する

5分で完了する。経歴を入力するだけで想定年収が出る。この数字が全てではないが、自分の現在地を把握する出発点としてはこれが最速だ。

ここで大事なのは、出てきた数字に一喜一憂しないこと。市場価値は「今の自分」の評価であって、「これからの自分」の限界ではない。

ステップ2:スカウト型サービスに登録して寝かせる

市場価値を確認したら、次はスカウト型サービスに登録する。だが、すぐに応募する必要はない。登録してプロフィールを充実させたら、しばらく寝かせろ。

スカウト型は、企業やヘッドハンターがあなたのプロフィールを見て声をかけてくる仕組みだ。自分から動かなくても、どんな企業が興味を持つかが分かる。

マイナビスカウティングでスカウトを待つ

企業ブロック機能があるから、今の会社にバレる心配はない。登録して1〜2週間放置するだけで、届くスカウトの傾向から「自分がどんな業界・ポジションに需要があるか」が見えてくる。

この段階でスカウトが来なくても焦るな。プロフィールが薄いだけの可能性が高い。スカウトメールの見分け方と、本物が届くプロフィールの書き方を参考に、プロフィールを書き直してみろ。

ステップ3:職務経歴書を書く

ここで初めて職務経歴書に手をつける。なぜ先に市場価値とスカウトを確認するかというと、自分の強みが分からない状態で書く職務経歴書はぼんやりしたものになるからだ。

ステップ1で市場での評価を知り、ステップ2でどんな企業からスカウトが来るかを見た上で書くと、「何を強調すべきか」が明確になる。

職務経歴書の書き方の基本

  • A4で2枚に収める。3枚以上は読まれない
  • 冒頭に300字程度の職務要約を入れる
  • 実績は数字で書く(売上、担当件数、改善率など)
  • 使ったツールや技術を具体的に書く
  • 応募先に合わせて強調ポイントを変える

「数字にできる実績がない」という人がいるが、そんなことはない。対応した顧客の数、処理した案件の数、改善にかかった時間、チームの人数。仕事をしていれば必ず数字はある。探せ。

転職回数が多くて書き方に悩むなら、転職回数が多い人の経歴の見せ方を参考にしろ。時系列ではなくスキル軸で書くだけで印象が変わる。

ステップ4:エージェントに面談を申し込む

職務経歴書ができたら、転職エージェントに面談を申し込む。ここでようやくエージェントの出番だ。

エージェントに最初に行く人が多いが、自分の市場価値も強みも分からない状態でエージェントに行くと、相手の言いなりになる。紹介された求人が自分に合っているのかどうか、判断基準がないからだ。

ステップ1〜3を終えた状態でエージェントに行けば、紹介された求人が自分の市場価値に見合っているかを判断できる。「この求人は自分の市場価値より低い」と分かれば、別の求人を出してもらえる。

パソナキャリアへ相談する

初めてエージェントを使う人でも、書類添削から面接対策、年収交渉まで一通りサポートしてもらえる。職務経歴書を持っていけば、プロの目で添削してもらえるから、さらに精度が上がる。

エージェントとの付き合い方で不安がある人は、エージェントの断り方も読んでおくと安心だわ。しつこい連絡への対処法を先に知っておけば、気楽にエージェントを使える。

やってはいけない順番

多くの人がやりがちな間違い順番を書いておく。

間違い1:いきなりエージェントに面談

自分の市場価値も、職務経歴書もない状態でエージェントに行く。エージェントの言うままに求人に応募し、受かったところに入社する。これでは自分で転職先を選んでいるとは言えない。

間違い2:いきなり求人を眺める

転職サイトの求人を毎日眺めるが、応募しない。「もっと良い求人があるかも」と思い続けて、3ヶ月経っても何もしていない。求人を眺めるのは情報収集であって、転職活動ではない。

間違い3:いきなり会社を辞める

次が決まる前に辞める。自由な時間は増えるが、焦りが生まれて条件を妥協しやすくなる。在職中に転職活動するのがベストだ。在職中の転職活動でバレない立ち回りを参考に、バレずに進めろ。

各ステップにかける時間の目安

  • ステップ1(市場価値確認):1日
  • ステップ2(スカウト登録〜寝かせる):1〜2週間
  • ステップ3(職務経歴書):1週間
  • ステップ4(エージェント面談〜応募):2〜4週間

全体で1〜2ヶ月が目安だ。急ぐ必要はないが、ダラダラと3ヶ月以上かけるのも良くない。モチベーションが持たなくなる。

在職中と退職後、どちらで動くべきか

結論から言うと、在職中に動くのが圧倒的に有利だ。

在職中のメリット

  • 経済的なプレッシャーがない。焦って条件を妥協しなくて済む
  • 内定が出なくても、今の仕事を続ければいい。リスクがゼロ
  • 「現職がある人」は企業からの印象が良い

退職後のメリット

  • 時間が自由に使える。面接日程の調整が楽
  • 集中して転職活動できる

在職中のデメリットは「時間がない」の一点だが、スカウト型を寝かせておけば最小限の時間で動ける。退職後は時間があるが、3ヶ月決まらないと焦りが出る。焦りは判断を曇らせる。

よほどの理由がない限り、在職中に動け。

転職するかどうか迷っている段階でも動いていい

「まだ転職するか決めていない」という人も、ステップ1と2はやっておけ。市場価値を確認して、スカウトを寝かせておくだけだ。転職しない結論になっても、外から自分がどう見えるかを知っておいて損はない。

今の会社に残るとしても、外を知った上で残るのと、他に行けないと思って残るのでは意味がまるで違うんよ。

転職活動中にモチベーションが下がったら

転職活動は長丁場だ。途中で「やっぱり今の会社でいいか」とモチベーションが下がることがある。

これは普通のことだ。ステップ1で市場価値を確認して、ステップ2でスカウトを待っている間に、今の会社の繁忙期が過ぎて「意外と悪くないかも」と思い直すこともある。

それでいい。転職活動は「必ず転職する」ために始めるものじゃない。外の選択肢を知った上で、今の会社に残ると決めるのも立派な判断だ。大事なのは、「他に行けないから残る」のではなく、「外も見た上で、今の会社を選ぶ」という主体的な判断をすることだ。

まとめ

転職活動の正しい順番はこれだけだ。

  1. 市場価値を測る → ミイダスで5分
  2. スカウト型に登録して寝かせる → 1〜2週間で傾向を見る
  3. 職務経歴書を書く → 強みが分かった上で書く
  4. エージェントに面談 → 判断基準を持って臨む

順番を守るだけで、転職活動の質はまるで変わる。何から始めるか迷っているなら、今日ステップ1だけやれ。5分で終わる。

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