転職を考え始めた。だが、何から手をつけていいか分からない。転職サイトに登録? エージェントに相談? 職務経歴書を書く? とりあえず求人を眺める?
全部間違いではないが、順番を間違えると時間を無駄にする。
転職活動には正しい手順がある。この順番だけ覚えろ。
この記事の要点
- 転職を始める手順は5段階に分けられる。順番を飛ばすほど遠回りになる。
- 転職を考え始めたら、求人検索より先に市場価値の測定と棚卸しから始める
- 順番は、測る→書く→窓口を選ぶ→応募だ。この順番だけ覚えればいい
- 辞める決意より先に選択肢を持て。準備は退職ではなく、決める権利の回復だ
ステップ1:自分の市場価値を測る
いきなり求人を探すな。まず自分の値段を知れ。
転職を考える理由は「今の会社に不満があるから」が大半だ。だが、不満だけで動くと、次の会社でも同じ不満を抱えることになる。
最初にやるべきは、今の自分の経歴とスキルが市場でどう評価されるかを知ること。想定年収が今より高ければ、転職で条件改善の余地がある。今と同じか低ければ、スキルを足してから動いた方がいい。
*クリックすると公式サイトが開く。経歴を入力すると、その場で想定年収の目安とスカウトの可否が表示される。*
受けた後の流れ|① 設問に答える(10分前後) → ② その場で結果が表示される → ③ 結果だけ持ち帰ってもいいし、求人の案内に進んでもいい
診断は無料、所要は10〜20分。登録後は企業からのオファー通知が届くようになるが、電話営業が主体のサービスではなく、通知は設定でいつでも絞れる(通知の止め方も用意してある)。
5分で完了する。経歴を入力するだけで想定年収が出る。この数字が全てではないが、自分の現在地を把握する出発点としてはこれが最速だ。
ここで大事なのは、出てきた数字に一喜一憂しないこと。市場価値は「今の自分」の評価であって、「これからの自分」の限界ではない。
ステップ2:スカウト型サービスに登録して寝かせる
市場価値を確認したら、次はスカウト型サービスに登録する。だが、すぐに応募する必要はない。登録してプロフィールを充実させたら、しばらく寝かせろ。
スカウト型は、企業やヘッドハンターがあなたのプロフィールを見て声をかけてくる仕組みだ。自分から動かなくても、どんな企業が興味を持つかが分かる。
*クリックすると公式サイトが開く。経歴を登録しておくと、企業からのオファーが届く仕組みだ。*
登録後の流れ|① 経歴を登録する(後から追記できる) → ② 公開範囲を設定する(現職企業をブロックできる) → ③ 企業からのオファーを待つ。届いたものだけ見ればいい
企業ブロック機能があるから、今の会社にバレる心配はない。登録して1〜2週間放置するだけで、届くスカウトの傾向から「自分がどんな業界・ポジションに需要があるか」が見えてくる。
この段階でスカウトが来なくても焦るな。プロフィールが薄いだけの可能性が高い。スカウトメールの見分け方と、本物が届くプロフィールの書き方を参考に、プロフィールを書き直してみろ。
あわせて読みたい:スカウトメールは9割テンプレ。本物のスカウトの見分け方
ステップ3:職務経歴書を書く
ここで初めて職務経歴書に手をつける。なぜ先に市場価値とスカウトを確認するかというと、自分の強みが分からない状態で書く職務経歴書はぼんやりしたものになるからだ。
ステップ1で市場での評価を知り、ステップ2でどんな企業からスカウトが来るかを見た上で書くと、「何を強調すべきか」が明確になる。
職務経歴書の書き方の基本
- A4で2枚に収める。3枚以上は読まれない
- 冒頭に300字程度の職務要約を入れる
- 実績は数字で書く(売上、担当件数、改善率など)
- 使ったツールや技術を具体的に書く
- 応募先に合わせて強調ポイントを変える
「数字にできる実績がない」という人がいるが、そんなことはない。対応した顧客の数、処理した案件の数、改善にかかった時間、チームの人数。仕事をしていれば必ず数字はある。探せ。
転職回数が多くて書き方に悩むなら、転職回数が多い人の経歴の見せ方を参考にしろ。時系列ではなくスキル軸で書くだけで印象が変わる。
ステップ4:エージェントに面談を申し込む
職務経歴書ができたら、転職エージェントに面談を申し込む。ここでようやくエージェントの出番だ。
エージェントに最初に行く人が多いが、自分の市場価値も強みも分からない状態でエージェントに行くと、相手の言いなりになる。紹介された求人が自分に合っているのかどうか、判断基準がないからだ。
ステップ1〜3を終えた状態でエージェントに行けば、紹介された求人が自分の市場価値に見合っているかを判断できる。「この求人は自分の市場価値より低い」と分かれば、別の求人を出してもらえる。
*クリックすると公式サイトが開く。登録は経歴の入力のみで、面談の日程はあとから調整できる。*
登録後の流れ|① Web入力で登録(数分。職務経歴書は未完成でいい) → ② 担当から連絡が入り、面談の日程を決める → ③ 面談はオンラインか電話。求人の紹介と選考の相談ができる
眺めるだけなら、求人サイトで足りる。担当と話す気になった段階が、登録のタイミングだ。面談まで進んで初めて、このサービスの価値が出る。
初めてエージェントを使う人でも、書類添削から面接対策、年収交渉まで一通りサポートしてもらえる。職務経歴書を持っていけば、プロの目で添削してもらえるから、さらに精度が上がる。
エージェントとの付き合い方で不安がある人は、エージェントの断り方も読んでおくと安心だわ。しつこい連絡への対処法を先に知っておけば、気楽にエージェントを使える。
やってはいけない順番
多くの人がやりがちな間違い順番を書いておく。
間違い1:いきなりエージェントに面談
自分の市場価値も、職務経歴書もない状態でエージェントに行く。エージェントの言うままに求人に応募し、受かったところに入社する。これでは自分で転職先を選んでいるとは言えない。
間違い2:いきなり求人を眺める
転職サイトの求人を毎日眺めるが、応募しない。「もっと良い求人があるかも」と思い続けて、3ヶ月経っても何もしていない。求人を眺めるのは情報収集であって、転職活動ではない。
間違い3:いきなり会社を辞める
次が決まる前に辞める。自由な時間は増えるが、焦りが生まれて条件を妥協しやすくなる。在職中に転職活動するのがベストだ。在職中の転職活動でバレない立ち回りを参考に、バレずに進めろ。
ここまでのまとめ
・転職を始める手順は5段階に分けられる。順番を飛ばすほど遠回りになる。
・転職を考え始めたら、求人検索より先に市場価値の測定と棚卸しから始める
・順番は、測る→書く→窓口を選ぶ→応募だ。この順番だけ覚えればいい
各ステップにかける時間の目安
- ステップ1(市場価値確認):1日
- ステップ2(スカウト登録〜寝かせる):1〜2週間
- ステップ3(職務経歴書):1週間
- ステップ4(エージェント面談〜応募):2〜4週間
全体で1〜2ヶ月が目安だ。急ぐ必要はないが、ダラダラと3ヶ月以上かけるのも良くない。モチベーションが持たなくなる。
在職中と退職後、どちらで動くべきか
結論から言うと、在職中に動くのが圧倒的に有利だ。
在職中のメリット
- 経済的なプレッシャーがない。焦って条件を妥協しなくて済む
- 内定が出なくても、今の仕事を続ければいい。リスクがゼロ
- 「現職がある人」は企業からの印象が良い
退職後のメリット
- 時間が自由に使える。面接日程の調整が楽
- 集中して転職活動できる
在職中のデメリットは「時間がない」の一点だが、スカウト型を寝かせておけば最小限の時間で動ける。退職後は時間があるが、3ヶ月決まらないと焦りが出る。焦りは判断を曇らせる。
よほどの理由がない限り、在職中に動け。
転職するかどうか迷っている段階でも動いていい
「まだ転職するか決めていない」という人も、ステップ1と2はやっておけ。市場価値を確認して、スカウトを寝かせておくだけだ。転職しない結論になっても、外から自分がどう見えるかを知っておいて損はない。
今の会社に残るとしても、外を知った上で残るのと、他に行けないと思って残るのでは意味がまるで違うんよ。
転職活動中にモチベーションが下がったら
転職活動は長丁場だ。途中で「やっぱり今の会社でいいか」とモチベーションが下がることがある。
これは普通のことだ。ステップ1で市場価値を確認して、ステップ2でスカウトを待っている間に、今の会社の繁忙期が過ぎて「意外と悪くないかも」と思い直すこともある。
それでいい。転職活動は「必ず転職する」ために始めるものじゃない。外の選択肢を知った上で、今の会社に残ると決めるのも立派な判断だ。大事なのは、「他に行けないから残る」のではなく、「外も見た上で、今の会社を選ぶ」という主体的な判断をすることだ。
まとめ
転職活動の正しい順番はこれだけだ。
- 市場価値を測る → ミイダスで5分
- スカウト型に登録して寝かせる → 1〜2週間で傾向を見る
- 職務経歴書を書く → 強みが分かった上で書く
- エージェントに面談 → 判断基準を持って臨む
順番を守るだけで、転職活動の質はまるで変わる。何から始めるか迷っているなら、今日ステップ1だけやれ。5分で終わる。
どのサービスを使うかで迷ったら、ハローワークと転職エージェントの違い。使い分けの正解と【2026年版】30代が本当に使うべき転職サイト5選を読んでから決めればいい。
準備から内定・入社後まで、全段階を1本で通しで読みたい人には初めての転職 完全ガイド。準備から内定まで、この1本で全部わかるを用意した。この記事の順番の完全版だ。
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応募の段階に進んだら、何社応募すべきかで総数と並行数の管理の型を先に作っておくと、連敗しても消耗しない。
そもそも何が不満なのかが曖昧な人は、職場の悩み別・処方箋まとめで悩みを1つに特定するところから始めると、この後の手順が全部具体的になる。
読む順番を先に知りたいなら転職本は何を読むべきかで3段階に整理した。
よくある質問
転職を考え始めたら最初に何をすべきですか?
求人への応募ではなく、現状の言語化と市場価値の測定だ。何から逃げて何を取りに行くのかを書き出し、診断で自分の値段の目安を掴む。この土台なしに応募を始めると、書類も面接も全部ブレて消耗する。
転職活動はどのくらいの期間かかりますか?
準備から内定まで3〜6ヶ月が標準だ。準備に2週間〜1ヶ月、応募と面接に1〜2ヶ月、内定から退職・入社までに1〜2ヶ月。逆算すると、働きたい時期の半年前には準備を始める必要がある。
転職するか迷っている段階で登録してもいいですか?
いい。転職活動を始めることと転職することは別の意思決定だ。診断やスカウトで選択肢を確かめてから、残る判断をしてもいい。迷ったまま何もしないことが、一番選択肢を減らす行動なんよ。
▼ 動き出すなら、道具選びから
転職エージェントに騙されるな。30代が本当に使うべきは3つだけ
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