今の仕事に将来がない。手に職をつけたい。Webデザイナーなら未経験でもなれると聞いた。でも、スクールに行くべきなのか、いくらかかるのか、本当に転職できるのかが分からない。
先に言っておく。1社目で年収は上がらない。上がるのは2社目からだ。私が通った道と、その順番を書く。
先に一文で。未経験からWebデザイナーになる順番は①どのくらい収入が下がる期間を許容できるかを決める②独学かスクールかを決める③HTML/CSS・Figma・レスポンシブ・WordPressかノーコードを学ぶ④ポートフォリオを3〜5本作る⑤事業会社のWeb担当・EC運営から入る、で、年収が動くのは2社目からだ。
この記事の要点
- 1社目は経験を買う場所。年収が動くのは2社目から
- 先に決める|収入が下がる期間をどれだけ許容できるか
- 学ぶ|HTML/CSS・Figma・レスポンシブ・WordPressかノーコード1つ
- ポートフォリオは3〜5本。模写だけでは弱い。目的を説明できる1本を入れる
- 狙い目は事業会社のWeb担当・EC運営・アシスタント
先に決める3つ
| # | 決めること | 決め方 |
|---|---|---|
| 1 | 収入が下がる期間 | 何ヶ月なら耐えられるか。貯金と固定費から逆算(年収を下げて正解だった転職の記事) |
| 2 | 独学かスクールか | 独学で何かを最後までやり切った経験があるかで決める |
| 3 | 1社目をどこにするか | 制作会社/事業会社/広告・販促の受託 |
1を決めずに走ると、途中で生活が持たなくなって元の業界に戻ることになる。これが一番多い失敗だ。
学ぶ内容と順番
| 順番 | 内容 | どこまで |
|---|---|---|
| 1 | HTML/CSS | 静的な1ページを自分で組める |
| 2 | Figma | 実務の中心。コンポーネントとオートレイアウトまで |
| 3 | Photoshop | 画像加工で今も使う。切り抜き・色調整まで |
| 4 | レスポンシブ | スマホとPCで崩れないところまで |
| 5 | WordPressかノーコード1つ | 更新できる形にする |
| 6 | JavaScript | 読めれば応募できる求人が増える。書けなくても入れる |
スクールか独学か
| 独学 | スクール | |
|---|---|---|
| 費用 | ほぼゼロ | 数十万円 |
| 順番と締切 | 自分で決める | ついてくる |
| 質問できる相手 | いない | いる |
| 向く人 | 独学でやり切った経験がある | 締切がないと進まない |
教育訓練給付の対象講座なら費用の一部が戻る(教育訓練給付金の記事)。在職のまま学ぶなら教育訓練休暇給付金も使える(教育訓練休暇給付金の記事)。学び直しをしている人は全体の35.5%しかいない(学び直しの実態のデータ記事)。
私は50万円払って渋谷のスクールに通った。HTML/CSSとPhotoshopを学んだ。今なら同じ内容がもっと安く学べる。ただ、あの時の私は独学では続かなかったと思う。自分がどちらの人間かを、正直に見る。
ポートフォリオは3〜5本
| 内容 | 入れる理由 |
|---|---|
| 模写・トレース 1〜2本 | 手の基礎を見せる |
| 架空の案件 1本以上 | 誰に何を届けるサイトかを自分で設定し、なぜこの形にしたかを書く |
| 実物(知人の店・自分のブログ等) | あれば強い |
採用側が見ているのは絵の上手さより、目的から形に落とせるかだ。だから1本ごとに、①誰向けか、②何をしてほしいか、③そのために何をどうしたか、を200字くらいで添える。模写だけを10本並べても評価は上がらない。
1社目の選び方
| 種類 | 伸び方 | 注意 |
|---|---|---|
| 制作会社 | 場数が多い。手が速くなる | 納期が厳しく、労働時間が長くなりやすい |
| 事業会社(自社サービス・EC) | 1つのものに長く関わり、数字を見て改善する | 作る本数は少ない |
| 広告・販促の受託 | 紙とWebの両方 | 制作以外の作業が多いことがある |
入りやすいのは、実は事業会社の「Web担当」「EC運営」「アシスタント」だ。デザイナー募集と書いていない分、競争が緩い。入ってから商品ページやバナーを作るうちにデザインに寄せていける。
私が最初に入ったのも、ECサイト運営とWebデザインをやる中小企業だった。肩書きより、実際に手を動かす範囲が広いことのほうが後で効いた。
面接で聞く3つ
- 実際に何を作るのか(バナーだけか、サイト全体か)
- 誰が教えてくれるのか(先輩デザイナーがいるか。1人目のデザイナーではないか)
- 制作以外に何をやるか(更新作業だけになっていないか)
1人目のデザイナーとして入ると、教わる相手がいないまま我流になる。未経験の1社目としては避ける。労働時間は求人票でなく数字で見る(業界別の平均残業時間のデータ記事)。
年収が動くのは2社目から
| 段階 | 何が起きるか |
|---|---|
| 1社目 | 経験を買う。年収は下がるか横ばい |
| 1社目の2〜3年目 | 作れるものが増える。実績が職務経歴書に書ける形になる |
| 2社目 | ここで動く。実務経験ありとして応募できる |
| 3社目以降 | 職種を選べるようになる(UI、ディレクション、事業側) |
私は、Web業界に入ってから大手系企業のUIデザイナーに転職し、2年後にディレクターへ昇格した。上がったのは2社目からだ。1社目でそれを求めていたら、たぶん途中で辞めていた。
並行してやること
| やること | 理由 |
|---|---|
| 副業を小さく始める | 実績になる。私はこの時期にブログを始めて月数千円から数万円になった(副業は何から始めるかの記事) |
| 作ったものを公開する | ポートフォリオが自動で増える |
| 収支を把握する | 収入が下がる期間を乗り切るため(年収別の手取り早見表の記事) |
よくある誤解
「スクールを出れば転職できる」。スクールは順番と締切を買う場所。転職を保証するものではない。
「ポートフォリオは多いほどいい」。3〜5本で足りる。説明できるかどうかが効く。
「資格が要る」。Webデザイナーに必須の資格はない(資格は転職に意味がないのかの記事)。
よくある質問
30代・40代でも未経験から入れますか?
入れるが、1社目の選び方がより重要になる。事業会社のWeb担当や、前職の業界知識が活きる会社を狙うほうが早い(30代の未経験職種への転職の記事)。
AIでデザイナーの仕事はなくなりませんか?
作業の一部は速くなる。ただ、誰に何を届けるかを決める部分は残る。だからポートフォリオも、絵より目的の説明が効く方向に動いている。
転職の資料をLINEで無料配布中
収入が下がる期間・学ぶ順番・ポートフォリオの本数・1社目の候補を並べて、いつ動くかを決める記入表を公式LINEで無料配布している。1社目は経験を買う場所。2社目で回収しよう。



