夜勤のシフトに入っている。夜勤手当は付いているが、深夜割増という別のものがあると聞いた。手当と割増は同じものなのか、足りているのかが分からない。

22時から5時は0.25倍が乗る。22時から5時は0.25倍が乗る。管理職でも深夜手当だけは出る。割増率の組み合わせと、月給別の額と、管理職・夜勤専従の扱いと、足りない時の請求を書く。

先に一文で。深夜手当は22時〜5時の労働に0.25倍以上の割増が付くもので、残業でなくても発生し、時間外と重なれば1.5倍・休日深夜は1.6倍・月60時間超の深夜は1.75倍、月給30万なら深夜の加算だけで1時間469円、管理監督者や裁量労働でも深夜割増は出て、定額の夜勤手当が計算額に足りなければ差額を3年分請求できる。

この記事の要点

  • 22時〜5時は0.25倍。残業でなくても付く(所定内の夜勤でも)
  • 重なると|時間外+深夜1.5倍、休日+深夜1.6倍、60時間超+深夜1.75倍
  • 月給30万|深夜の加算だけで1時間469円、時間外深夜2,813円
  • 管理監督者・裁量労働でも深夜割増は出る。定額の夜勤手当は差額を確認

割増率の組み合わせ

労働の種類割増率月給30万円(時間単価1,875円)の1時間
所定内の深夜(夜勤シフト)1.25倍(通常1.0+深夜0.25)2,344円(うち深夜の加算469円)
法定時間外+深夜1.5倍2,813円
法定休日+深夜1.6倍3,000円
月60時間超の時間外+深夜1.75倍3,281円
深夜の加算のみ(所定内)0.25倍469円

時間単価=月給(通勤・家族・住宅手当と賞与を除く)÷月平均所定労働時間(概算160時間)。計算の全体は残業代の計算方法と早見表の記事、休日出勤は休日出勤の手当はいくらかの記事で書いた。

月給別の深夜の加算

月給時間単価深夜の加算(1時間)夜勤1回(深夜6時間)月8回
20万円1,250円313円1,878円1.5万円
25万円1,563円391円2,346円1.9万円
30万円1,875円469円2,814円2.2万円
35万円2,188円547円3,282円2.6万円
40万円2,500円625円3,750円3.0万円

深夜の加算は、通常の賃金に上乗せされる0.25倍の部分だけ。夜勤で働いた時間そのものの賃金(1.0倍)は別に出る。

定額の夜勤手当で足りているか

夜勤手当として1回3,000〜8,000円などの定額を払う会社がある。これが深夜割増の計算額を満たしていればよいが、下回っていれば差額を払う義務がある。

確かめ方は3ステップ。

  1. 1回の夜勤で22時〜5時にあたる時間を数える(休憩を除く)
  2. 時間単価×0.25×その時間=必要な深夜割増額
  3. 定額の夜勤手当と比べる

月給30万・深夜6時間の夜勤で必要な額は2,814円。夜勤手当が2,000円なら1回814円、月8回で6,512円の不足になる。

管理職・裁量労働・夜勤専従

立場時間外・休日の割増深夜の割増
労働基準法の管理監督者出ない出る
裁量労働制・事業場外みなしみなし時間を超える分は原則出ない出る
年俸制額と時間の明示がなければ出る出る
夜勤専従のパート・アルバイト時間外なら出る出る(時給1,200円なら深夜は1,500円以上)
18歳未満深夜労働が原則禁止
妊産婦(妊娠中・産後1年)請求すれば免除
小学校就学前の子の育児・家族の介護請求により深夜業の制限

「管理職だから手当は出ない」は、深夜には当てはまらない。年俸制の扱いは年俸制で残業代が出ないのは違法かの記事、みなし残業はみなし残業とは何かの記事で書いた。

出ていない時の請求

  1. 深夜の勤務時間を記録から出す|勤怠システム・シフト表・入退館記録・PCのログ
  2. 必要な割増額を計算する|時間単価×0.25×深夜の時間数(時間外と重なる分は1.5倍で計算)
  3. 会社に書面で請求する|内容証明。時効は3年
  4. 払われなければ労基署に申告(未払い賃金の請求のやり方の記事労働基準監督署に相談するとどうなるかの記事

転職で夜勤のある職場を選ぶ時

夜勤のある職種(看護・介護・製造の交替制・警備・運転・宿泊)は、深夜割増と夜勤手当で月2〜5万円が上がる代わりに、生活のリズムと健康の負担が大きい。求人票では、夜勤の回数・1回の手当・深夜割増が別に出るか、を聞く。職種別の年収は職種別の平均年収のデータ記事で書いた。

私の1社目は美容業界で、営業時間は夜遅くまでだったが22時を超える日もあった。当時は深夜割増という言葉を知らず、明細にその欄があるかも見ていなかった。0.25倍は小さく見えるが、月8回の夜勤で年26万円になる。見ないと消える金額だ。

よくある誤解

「深夜手当は残業した時だけ」。所定内の夜勤でも0.25倍が付く。シフトで22時以降に働けば対象だ。

「管理職には手当が出ない」。時間外と休日は出ないが、深夜割増は管理監督者にも出る。

残業の上限(月45時間・年360時間)

残業は36協定がなければゼロ、結んでも原則は月45時間・年360時間。特別条項でも年720時間・単月100時間未満・複数月平均80時間以内・月45時間超は年6回までが絶対の上限で、超えれば罰則の対象になる。3ヶ月連続45時間超なら自分から辞めても会社都合扱いだ。判定の手順は残業の上限は月45時間・年360時間の記事で書いた。

よくある質問

22時をまたぐ勤務の場合、どこから深夜ですか?

22時00分から。21時〜23時の勤務なら、22時〜23時の1時間が深夜割増の対象になる。5時をまたぐ場合も、5時までが対象だ。

交替制勤務でも深夜割増は要りますか?

要る。交替制で深夜勤務が所定に組み込まれていても、0.25倍の割増は必要。18歳未満の深夜労働の禁止には交替制の例外があるが、割増の免除はない。

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