朝、体が動かない。会社のことを考えると涙が出る。辞めれば楽になると思うが、辞めたら収入がなくなる。休職という言葉は知っているが、どう言えばいいのか、その後どうなるのかが分からない。
辞める前に、休職がある。うつで辞める前に、休職がある。辞めるなら、手当を続ける3条件だけ守る。休職と傷病手当金、退職する場合の3条件、失業保険の延長、医療費と手帳と年金、復帰までの順番を書く。
先に一文で。うつで辞めたい時はまず休職で傷病手当金(月給の3分の2・1年6ヶ月)を受け、退職するなら1年以上の加入・退職日に受給中・退職日に出勤しないの3条件で手当を続け、失業保険は受給期間の延長を申請して回復後に受け、特定理由離職者で給付制限なし、自立支援医療で医療費1割、症状が続けば手帳と障害年金、復帰は3〜6ヶ月の療養後に時短から。
この記事の要点
- 退職より先に休職。傷病手当金が月給の3分の2、1年6ヶ月
- 退職するなら3条件|1年以上の加入・退職日に受給中・退職日に出勤しない
- 失業保険は受給期間の延長(最長4年)。病気の退職は特定理由離職者
- 自立支援医療で1割。6ヶ月で手帳、1年6ヶ月で障害年金の対象
順番の全体
| 段階 | やること | お金 |
|---|---|---|
| 1 受診 | 心療内科・精神科で診断書 | 自立支援医療で自己負担1割 |
| 2 休職 | 診断書を会社に出す(郵送でも可) | 傷病手当金 月給の3分の2(休職中の給与と手当の記事) |
| 3 療養 | 3〜6ヶ月以上。転職活動はしない | 傷病手当金の継続、社会保険料は本人負担分を払う |
| 4 判断 | 復帰か退職か。休職期間の満了前に | ― |
| 5 退職(する場合) | 3条件を守って退職日を決める | 傷病手当金の継続、失業保険は延長 |
| 6 復帰 | リワーク・時短・転職活動 | 失業保険(回復後)、再就職手当 |
休職の申請
心療内科か精神科で、休職を要する旨と期間を書いた診断書をもらい、会社に出す。上司に言えない状態なら、産業医か人事に直接、または郵送でもいい。就業規則に休職制度があれば、期間は勤続年数で3ヶ月〜3年。制度がない会社でも、欠勤扱いで傷病手当金は受けられる。休職中に会社から連絡が来て苦しい場合は、連絡の窓口を人事に一本化してもらう。
退職する場合の3条件
| 条件 | 内容 | 落ちやすい点 |
|---|---|---|
| 退職日までに継続1年以上の加入 | 健康保険の本人として。転職の空白で途切れていないこと | 入社1年未満は退職後の継続なし |
| 退職日に受給中か受けられる状態 | 待期3日を終えて傷病手当金の対象になっている | 退職日直前に休み始めた場合は待期に注意 |
| 退職日に出勤していない | 有給か欠勤 | 最終日の挨拶や私物の回収で出勤扱いにすると翌日以降が切れる |
3条件を満たせば、退職後も支給開始から通算1年6ヶ月まで続く(傷病手当金は退職後ももらえるかの記事)。退職の意思を自分で伝えられない状態なら退職代行を使ってよく、有給の消化・退職日を出勤にしない・離職票と源泉徴収票の発行だけは指示する(退職代行とは何かの記事)。
失業保険は延長する
基本手当は「働ける状態」が条件で、療養中は受けられない。離職の翌日から30日過ぎた後にハローワークで受給期間の延長(最長4年)を申請し、医師が就労可能と判断してから受給を始める。病気による退職は特定理由離職者で、給付制限なし、加入6ヶ月で受けられる(会社都合と自己都合の違いの記事)。傷病手当金と失業保険は同時に受けられないので、傷病手当金→回復→失業保険の順になる。
退職後の保険・年金・医療費
- 健康保険は国保か任意継続、年金は国民年金へ14日以内に切り替え。国保は特定理由離職者の軽減、国民年金は退職特例の免除を申請(退職後の年金の切り替え手続きの記事)
- 自立支援医療(精神通院)|市区町村に申請。通院と薬の自己負担が1割、所得に応じた月の上限
- 精神障害者保健福祉手帳|初診から6ヶ月で申請可。税の控除、公共料金の割引、障害者雇用枠での就労
- 障害年金|初診から1年6ヶ月で対象。障害基礎年金2級で月約7.5万、厚生年金加入中の初診なら障害厚生年金が上乗せ。初診日の前々月までの1年に未納がないことが条件なので、免除申請で未納を作らない
復帰までの現実的な期間
療養は3〜6ヶ月以上。回復の実感が出てから、さらに1〜2ヶ月置いてから動く。復帰は、元の会社ならリワークプログラムや時短勤務から、転職なら医師が働ける状態と判断してから活動を始める。休職を転職でどう伝えるかは休職を転職で伝えるかの記事、休職明けすぐの転職は休職明けにすぐ転職する時の記事、復職が怖い時は休職から復職するのが怖い時の記事で書いた。
私は1社目の美容業界のブラック企業で、残業代なし・休日出勤・パワハラで体を壊しかけて1年以内に辞めた。休職も傷病手当金も知らず、退職して収入ゼロでフリーターに戻った。知っていれば、手当を受けながら次を考える半年があった。DMには同じ相談が繰り返し届く。辞める前に、休職の順番だけ知っておいてほしい。
よくある誤解
「辞めれば楽になる」。辞めた後に来るのは、収入ゼロと、手続きと、療養中の転職活動。休職なら手当を受けながら休める。
「うつだと失業保険はもらえない」。療養中は受けられないが、受給期間を延長して回復後に受けられる。病気の退職は給付制限もない。
よくある質問
休職中に会社から退職を勧められました
休職中の退職勧奨は断れる。応じる場合も、退職日を傷病手当金の3条件に合わせ、退職日を出勤にしない。判断は回復してからでいい(退職勧奨されたらどうするかの記事)。
診断書をもらうのが怖いです
診断書は休職と手当の手続きの書類で、会社に病名を詳しく伝える必要はない。「療養が必要」と期間が書かれていれば足りる。まず受診だけする。
退職の資料をLINEで無料配布中
休職→療養→判断→退職→復帰の順番と、傷病手当金の3条件、失業保険の延長、自立支援医療の申請先を並べたチェック表を公式LINEで無料配布している。辞める前に、休職の順番だけ確かめよう。


