夏のボーナスが出た。同僚と比べても、世間と比べても、多いのか少ないのかが分からない。賞与がない会社に転職を考えていて、それが普通なのかどうかも判断がつかない。

夏42万、年末42万、年間85万。夏42万・年末42万。情報通信は年間153万、飲食は16万だ。産業別の表と、賞与なしの割合と、年収で比べる方法を書く。

先に一文で。毎月勤労統計の特別集計で令和7年の賞与は夏426,337円・年末424,889円で年間約85万、支給月数は合わせて約2.1ヶ月、産業別は電気ガス186万から飲食16万まで10倍の差があり、賞与のある事業所で働く人は86.5%で、比べる時は月給でなく年収で見る。

この記事の要点

  • 平均|夏426,337円、年末424,889円。年間約85万、約2.1ヶ月分
  • 産業差|電気ガス186万、情報通信153万、金融139万 ⇔ 医療福祉59万、飲食16万
  • 賞与のある事業所で働く人は86.5%。全労働者平均は夏36万・年末36万
  • 30人以上の事業所は夏49.7万・年末49.1万。規模で差がつく

産業別の賞与(令和7年、賞与を支給した事業所の労働者1人平均)

事業所規模5人以上。年間合計は夏季と年末の単純合計で私が計算した。

産業夏季賞与2025前年比年末賞与2025前年比年間合計支給月数(夏+年末)賞与ありの事業所で働く人の割合(年末)
調査産業計426,337円+2.9%424,889円+2.8%851,226円2.10ヶ月86.5%
電気・ガス業923,096円+4.7%941,438円-0.2%1,864,534円3.67ヶ月87.1%
情報通信業788,065円+6.5%746,758円+5.6%1,534,823円2.69ヶ月88.4%
金融業・保険業721,295円+2.5%671,180円+4.7%1,392,475円3.14ヶ月95.6%
学術研究等676,574円+4.8%630,569円+7.1%1,307,143円2.57ヶ月88.6%
鉱業・採石業等648,299円+16.0%619,457円+1.2%1,267,756円1.95ヶ月100.0%
教育・学習支援業557,673円-1.8%611,400円+3.7%1,169,073円3.03ヶ月92.8%
不動産・物品賃貸業588,748円+0.0%572,296円+3.8%1,161,044円3.02ヶ月91.6%
製造業588,660円+7.4%571,854円+2.4%1,160,514円2.18ヶ月93.2%
建設業594,412円+9.3%564,364円+4.4%1,158,776円2.32ヶ月86.2%
複合サービス事業460,009円+7.0%512,750円+12.6%972,759円3.44ヶ月99.1%
運輸業・郵便業385,978円-2.5%390,665円-2.0%776,643円1.93ヶ月88.8%
卸売業・小売業379,774円-0.7%364,408円-2.5%744,182円1.98ヶ月83.3%
医療・福祉282,108円-0.3%314,546円+1.8%596,654円1.85ヶ月92.3%
その他のサービス業251,754円+4.3%253,436円+7.4%505,190円2.26ヶ月86.1%
生活関連サービス等173,561円-6.9%194,018円+5.3%367,579円1.32ヶ月72.4%
飲食サービス業等78,097円+2.9%90,551円+8.8%168,648円0.86ヶ月64.4%

出典|厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和7年9月分結果速報(夏季賞与の特別集計)、令和8年2月分結果速報(年末賞与の特別集計)。

賞与のない事業所を含めた全労働者の平均

産業夏季(全労働者平均)年末(全労働者平均)年間合計
調査産業計360,681円367,529円728,210円
電気・ガス業810,478円819,992円1,630,470円
情報通信業692,709円660,134円1,352,843円
金融業・保険業670,804円641,648円1,312,452円
学術研究等598,768円558,684円1,157,452円
鉱業・採石業等648,299円619,457円1,267,756円
教育・学習支援業518,078円567,379円1,085,457円
不動産・物品賃貸業513,388円524,223円1,037,611円
製造業538,624円532,968円1,071,592円
建設業496,334円486,482円982,816円
複合サービス事業454,949円508,135円963,084円
運輸業・郵便業333,099円346,911円680,010円
卸売業・小売業304,959円303,552円608,511円
医療・福祉248,819円290,326円539,145円
その他のサービス業212,480円218,208円430,688円
生活関連サービス等124,443円140,469円264,912円
飲食サービス業等51,154円58,315円109,469円

賞与のある事業所で働く人の割合を掛けた値(出典の参考欄)。自分の会社に賞与があるなら上の表、業界全体の実感なら下の表で比べる。

読み取れること

1、産業で10倍違う。電気・ガス業186万に対し、飲食サービス業等16万。月給の差は2倍程度なので、年収の差は賞与で開く(業界別の平均給与のデータ記事)。

2、支給月数は年間約2.1ヶ月。電気ガス3.67ヶ月、金融3.14ヶ月、情報通信2.69ヶ月に対し、飲食0.86ヶ月、生活関連1.32ヶ月。求人票の「賞与年2回」は月数を見ないと比べられない。

3、賞与のある事業所で働く人は86.5%。約14%は賞与のない事業所にいる。飲食では36%が賞与なしだ。

4、規模で差がつく。30人以上の事業所は夏496,889円・年末490,695円で、5人以上の全体より7万円多い。同じ産業でも、大企業と中小で賞与の差が年収の差になる(役職別の平均給与のデータ記事)。

5、上がっている産業と下がっている産業。年末は建設+4.4%、情報通信+5.6%、金融+4.7%が増え、運輸-2.0%、卸売小売-2.5%が減った。賃上げが賞与に回っている産業と、月給に回して賞与を絞っている産業がある(賃上げ率のデータ記事)。

賞与を年収で比べる

比べ方内容
年収に直す月給×12+賞与の実績(前年の支給月数×月給)。求人票の賞与は実績か想定かを確認する
賞与なしの会社月給30万・賞与なし=360万。月給27万・賞与3ヶ月=405万。月給が低くても年収は後者が上
固定残業代月給に固定残業代が入っていると、賞与の基準になる基本給が小さい(残業代の計算方法と早見表の記事
手取り賞与からも社会保険料と所得税が引かれ、手取りは額面の8割前後(ボーナスの手取り計算の記事

賞与がない会社の判断はボーナスなしの会社は辞めるべきかの記事、賞与後の退職の切り出し方はボーナス支給後の退職はいつ言うかの記事で書いた。

私の1社目は美容業界のブラック企業で、賞与はなかった。Web業界に移った中小企業でも賞与は少なく、大手系の会社に転職して初めて、月給2ヶ月分を超える賞与を受け取った。賞与の差は、産業と会社の規模でほぼ決まる。個人の頑張りで動くのは、その中の1〜2割だ。

よくある誤解

「ボーナスの平均は80万円」。80万前後は大企業(経団連の集計など)の平均で、5人以上の事業所全体では夏42万・年末42万。比べる相手の集計を確認する。

「賞与がない会社はブラック」。労働者の約14%は賞与のない事業所で働く。年収で比べて同じなら、賞与の有無は問題でない。

よくある質問

公務員のボーナスは?

国家公務員の期末・勤勉手当は年間4.6ヶ月分(令和7年度)で、民間の平均約2.1ヶ月分より多い。ただし比較対象は従業員50人以上の企業だ。

入社1年目の夏のボーナスは?

4月入社で6〜7月の賞与は、算定期間(前年10〜3月など)に在籍していないので、出ないか寸志になる会社が多い。年末から満額になる(1年目にボーナスが満額出ない理由の記事)。

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