係長になって、給料は上がった。でも課長になったら幾らになるのか、そもそも課長は平均で幾らもらっているのか、会社の人には聞けない。
厚生労働省が役職別に賃金を集計している。最新の令和7年(2025年)調査の数字を並べた。係長40万・課長53万・部長64万。差は役職で2倍。
先に一文で。役職別の平均賃金は部長級63万5,800円・課長級52万9,200円・係長級39万9,200円・非役職者31万500円で、非役職を100とすると部長は205、平均年齢は係長45.4歳・課長49.5歳・部長53.1歳、女性の課長級は男性より7万円低い。
この記事の要点
- 部長63.6万・課長52.9万・係長39.9万・非役職31.1万
- 非役職を100とすると、係長129・課長170・部長205
- 平均年齢|係長45.4歳・課長49.5歳・部長53.1歳
- 課長級の平均勤続は20.9年。生え抜きが中心
出典と数字の意味
出典は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」の「役職別にみた賃金」。一般労働者のうち雇用期間の定めのない人(正社員が中心)を、2025年6月分の給与で集計したものだ。
賃金は所定内給与額で、残業代と賞与を含まない月額になる。管理職は残業代が出ないことが多いため、課長以上は月額×12+賞与がほぼ年収になる。
役職別の平均賃金
| 役職 | 男女計 | 男性 | 女性 | 平均年齢 | 平均勤続 |
|---|---|---|---|---|---|
| 部長級 | 63万5,800円 | 64万2,400円 | 57万8,300円 | 53.1歳 | 22.6年 |
| 課長級 | 52万9,200円 | 54万1,400円 | 47万300円 | 49.5歳 | 20.9年 |
| 係長級 | 39万9,200円 | 41万900円 | 36万5,700円 | 45.4歳 | 17.5年 |
| 非役職者 | 31万500円 | 33万2,100円 | 28万100円 | 41.8歳 | 10.8年 |
非役職者を100とした格差は、係長級128.6、課長級170.4、部長級204.8。係長から課長で13万円、課長から部長で10万6,600円上がる。
年収に直すと、賞与が基本給の4ヶ月分の会社なら、課長級で月額×16=約847万円、部長級で約1,017万円になる。年収700万円台に届くのは、統計上は課長級からだ(年収700万は何歳で届くかの記事)。
女性の役職者は7万円低い
課長級で男性54万1,400円、女性47万300円。差は7万1,100円で、部長級では6万4,100円、係長級では4万5,200円だ。非役職者の差(5万2,000円)より、課長級の差のほうが大きい。同じ役職でも、勤続年数(女性課長19.0年、男性21.3年)と会社規模の違いが差になっている。
役職に就く年齢と、勤続年数
平均年齢は係長45.4歳、課長49.5歳、部長53.1歳で、4年前後ずつ離れている。ただしこれは在任中の人の平均で、昇進した年齢ではない。課長級の平均勤続年数は20.9年。新卒から同じ会社に20年以上いる人が中心になる。
転職して数年で課長になるルートは、この平均とは別の話だ。転職直後の平均賃金は27万4,500円で全体平均より低く、勤続5〜9年で追いつく(年代別の平均給料の記事)。役職で上げるなら勤続、額で上げるなら転職先の規模、というのが統計上の2つの道になる。
昇進で上がる額と、転職で上がる額
| 上げ方 | 上がる額の目安 | かかる年数 |
|---|---|---|
| 係長→課長 | 月13万円 | 平均4年 |
| 小企業→大企業(45〜49歳) | 月10万9,300円 | 転職1回 |
| 転職(賃金が増えた人40.8%) | 1割以上増は28.2% | 転職1回 |
課長への昇進は月13万円分だが、平均4年と、その前の係長までの15年以上がかかる。会社の規模を変える転職は、1回で近い額が動くことがある。もちろん転職で下がる人も31.0%いる(転職で年収が上がる人の割合の記事)。
私は2社目から3社目へ移って大手系でディレクターに昇格したが、4社目では年収を下げてリモートと育休制度を選んだ。役職と額と働き方は、全部を同時に取れるとは限らない。どれを取るかを先に決めると、平均との比べ方も決まる。
よくある誤解
「課長になれば年収1,000万」。平均賃金52万9,200円の課長級で、賞与4ヶ月分なら約850万円。1,000万円に届くのは平均では部長級からだ。
「役職手当で上がる」。役付手当を支給する企業は84.2%で平均4万3,500円。課長と非役職の差21万8,700円のうち、役付手当は2割ほどで、残りは基本給の差になる(手当の相場と支給割合の記事)。
転職の判断に使う公的データの一覧
年代別・業界別・役職別・学歴別・雇用形態別の平均給料、転職で上がる人の割合、転職理由、有給取得率、年間休日、手当の相場を、厚労省の原典ごとに場面別で並べた入口は転職の判断に使う公的データ一覧にある。
平均年収と分布(公的データ)
国税庁の民間給与実態統計調査(令和6年分)では、平均年収は478万円(男性587万・女性333万)、年代別では20代前半277万・30代前半449万・40代前半516万・50代後半572万で、年収500万円超は全体の36.7%、700万円超は17.3%、1,000万円超は6.2%だった。真ん中の人は400万円台前半にいる。自分の年収が上位何%かは平均年収と分布の記事で測れる。
よくある質問
管理職になると残業代が出ないので、係長のほうが手取りが多いことはありますか?
ある。係長級39万9,200円に月30時間の残業代(約8万円)が乗ると48万円前後で、課長級の52万9,200円との差は5万円を切る。管理職手当と残業代の差額を計算してから、昇進を受けるかを決める人もいる。
課長の平均年収を会社に聞いてもいいですか?
面接やオファー面談で「このポジションのモデル年収」を聞くのは普通の質問だ。言い方は面接で給料を聞く丁寧な言い方の記事で書いた。
転職の資料をLINEで無料配布中
役職別の平均と自分の給料を比べる記入表(昇進で上がる額と転職で上がる額を並べる式つき)を公式LINEで無料配布している。役職の先の額を知ってから、残るか動くかを決めよう。


