独立してからカードを申し込んだら落ちた。売上はあるのに、なぜ通らないのか。会社員の時は何も言われずに作れた。何を見られていて、どうすれば通るのかが分からない。

見られるのは肩書きでなく所得だ。カードは会社員のうちに2枚。独立後の審査は所得で見られる。落ちる4つの理由と、独立前にやること、通りやすいカードの選び方、事業用を分ける効果を書く。

先に一文で。フリーランスのカード審査は申告した所得・信用情報・居住と事業の実態で判断され、落ちる理由は1年目で申告書がない・経費で所得を圧縮・多重申込・延滞の4つ、対策は会社員のうちに2枚作る/申告書2年分と課税証明を用意する/申込は1〜2ヶ月に1枚、事業用カードを分けると帳簿がほぼ自動になる。

この記事の要点

  • 見られるのは申告した所得。売上でなく、経費を引いた後の額
  • 落ちる4つ|1年目で申告書なし、所得の圧縮、多重申込、延滞
  • 独立前に会社員の信用で2枚(事業用・私用)作る
  • 事業用を分けると会計ソフトの連携で帳簿が自動になる

審査で見られるもの

項目会社員フリーランス
収入在籍確認・源泉徴収票確定申告書の控え・課税証明書(申告した所得)
信用情報同じ同じ(他社の借入・延滞・申込履歴)
実態勤務先開業届、屋号、事業用口座、サイト
継続性勤続年数事業年数(1年目は弱い

売上でなく、経費を引いた後の所得で見られる。売上500万・経費350万なら、年収150万の人として審査される。節税と審査は逆に働く(個人事業主の経費はどこまでかの記事フリーランスは賃貸の審査に通らないのかの記事)。

落ちる4つの理由

  1. 独立1年目で確定申告書がない|判断材料が薄い。前職の源泉徴収票と預貯金の残高で補う
  2. 所得の圧縮|経費を多く入れた年は審査に弱い。引っ越し・ローン・カードの予定がある年は、経費の入れ方を考える
  3. 多重申込|申込の記録は信用情報に6ヶ月残る。落ちたからと続けて申し込むと、さらに落ちる
  4. 延滞の記録|携帯の分割、奨学金、家賃、他のカードの延滞。延滞は5年、自己破産などは5〜10年残る

信用情報は、CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターに本人が開示請求できる(数百〜千円)。落ちた理由が分からない時は、まず自分の信用情報を見る

独立前にやること

やること理由
カードを2枚作る(事業用・私用)会社員の信用で通る。独立後は所得で見られる
賃貸・住宅ローンも済ませる同じ理由(独立前に会社員のうちにやることの記事
携帯の分割・リボを整理する信用情報をきれいにしておく
事業用の口座を用意するカードの引き落とし口座にする(屋号の決め方と事業用口座の記事

独立後に作るなら

  • 流通系・事業者向けカード|審査の基準が銀行系より緩いことが多い。個人事業主向けのビジネスカードは屋号なし・本人名義で作れるものが多い
  • 年会費のあるカード|無料のカードより通りやすい傾向がある
  • 取引実績のある銀行系|メインバンクの入出金の実績が見られる
  • 申込は1〜2ヶ月に1枚|多重申込を避ける
  • 確定申告書2年分と課税証明書を手元に用意する

事業用と私用を分ける効果

分けない分ける
会計ソフトの連携私用の明細まで取り込まれ、毎月1件ずつ除外取り込まれる明細がほぼ全て経費。仕訳が自動
経費の線引き説明が要るカードが根拠になる
税務調査時間がかかる早い
確定申告数日月1回の確認で終わる

法人カードは法人名義で、法人を設立していないと作れない。個人事業主は、個人名義のカードを事業専用に使えば効果は同じ。会計ソフトの選び方は個人事業主の会計ソフトの比較の記事、1年目の申告はフリーランス1年目の確定申告のやり方の記事で書いた。

落ちた後の動き方

  1. 6ヶ月空ける|申込の記録が消えるまで待つ
  2. 信用情報を開示する|延滞の記録がないか確認
  3. 所得を上げる or 確定申告書を2年分揃える|2年目以降は通りやすくなる
  4. デビットカード・プリペイドで代替する|審査なしで作れ、会計ソフトにも連携できる
  5. 家族カード|配偶者が会社員なら、家族カードは審査が緩い

私は独立する前に、事業用と私用のカードを分けて作っておいた。独立後に作ろうとした年会費のあるカードは、確定申告書2年分を出して通った。1年目に作ろうとしていたら落ちていたと思う。順番の話で、事業の中身の話ではない。

よくある誤解

「売上が多ければ通る」。見られるのは所得。経費で圧縮していれば、売上が多くても低所得として審査される。

「法人カードでないと経費にできない」。個人名義のカードを事業専用に使えば経費にできる。名義でなく使い方の問題だ。

住宅ローン控除と転職・独立

住宅ローン控除は年末残高×0.7%が新築の省エネ住宅で13年・中古で10年、所得税で引き切れない分は住民税から最大97,500円まで引ける。転職しても消えず、手続きが年末調整か確定申告に変わるだけ。独立後に新規で組むのは確定申告3年分が要って厳しく、繰上げ返済は金利0.7%との比較で決める。詳しくは住宅ローン控除は転職しても続くかの記事で書いた。

よくある質問

開業届を出していないと作れませんか?

開業届がなくても個人として申し込めるが、事業者向けカードでは開業届の控えや確定申告書を求められることがある。開業届は出しておいたほうが選択肢が広い(開業届の出し方の記事)。

独立直後に限度額を上げたい

直後は難しい。半年〜1年の利用と支払いの実績を作り、確定申告を1回済ませてから増額を申請する。

独立の資料をLINEで無料配布中

独立前に済ませるカード・賃貸・ローンのチェック表と、審査に出す書類(確定申告書・課税証明・開業届)の一覧を公式LINEで無料配布している。信用は、会社員のうちに使い切ろう。

LINEで無料の資料を受け取る