求人票に「週休2日制」「年間休日120日」と書いてある。これは普通なのか、恵まれているのか。制度が並んでいる会社ほどホワイトに見えるが、どれが珍しくてどれが当たり前なのかが分からない。
完全週休2日は65.5%。完全週休2日は65.5%。1,000人以上なら77.9%、30人台は62.6%。制度の導入率を企業規模別に並べて、求人票で確認する順番を書く。
先に一文で。令和7年就労条件総合調査で、完全週休2日制は65.5%(1,000人以上77.9%・30〜99人62.6%)、年間休日は1企業平均112.4日で120日以上は39.3%、特別休暇制度は60.3%、勤務間インターバルは6.9%、フレックスは8.3%、割増率26%以上は4.6%と、規模が大きいほど制度が揃い、求人票は名称でなく日数と率で確認する。
この記事の要点
- 完全週休2日制65.5%(前年56.7%から大幅上昇)。1,000人以上77.9%、30〜99人62.6%
- 年間休日|1企業平均112.4日。120日以上は39.3%
- 特別休暇60.3%、勤務間インターバル6.9%、フレックス8.3%
- 割増率26%以上は4.6%(1,000人以上17.3%)
休みの制度(企業規模別)
| 制度 | 全体 | 1,000人以上 | 300〜999人 | 100〜299人 | 30〜99人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 完全週休2日制 | 65.5% | 77.9% | 73.2% | 70.7% | 62.6% |
| 何らかの週休2日制 | 92.6% | 95.7% | 94.8% | 94.2% | 91.7% |
| 週休1日制・1日半制 | 5.6% | 1.4% | 1.9% | 3.6% | 6.7% |
| 年間休日(1企業平均) | 112.4日 | 117.7日 | 116.2日 | 114.5日 | 111.2日 |
| 年次有給休暇の計画的付与 | 40.8% | 40.5% | 38.2% | 37.8% | 42.1% |
出典|厚生労働省 令和7年就労条件総合調査(2025年12月公表)。年間休日は2024年1年間の実績。
完全週休2日制は前年の56.7%から8.8ポイント上がった。労働者ベースでは73.3%が完全週休2日制の適用を受けている。
年間休日の分布
| 年間休日総数 | 企業の割合 |
|---|---|
| 130日以上 | 2.0% |
| 120〜129日 | 37.3% |
| 110〜119日 | 21.4% |
| 100〜109日 | 27.9% |
| 90〜99日 | 5.2% |
| 89日以下 | 5.9% |
120日以上は39.3%で、4割に届かない。年間休日105日の会社は、完全週休2日制でない(月1〜2回は土曜出勤がある)ことが多い(年間休日120日のデータ記事)。
所定労働時間(産業別)
1日の所定労働時間は1企業平均7時間49分、週39時間24分。
| 産業 | 週所定労働時間 |
|---|---|
| 金融業・保険業 | 38時間12分(最短) |
| 学術研究・専門技術サービス業 | 38時間25分 |
| 複合サービス事業 | 38時間34分 |
| 情報通信業 | 39時間02分 |
| 製造業 | 39時間21分 |
| 卸売業・小売業 | 39時間26分 |
| 運輸業・郵便業 | 39時間44分 |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 40時間02分(最長) |
所定が短いほど、同じ残業時間でも割増の対象になる時間が早く始まる(1日8時間・週40時間を超えた分が法定時間外)。
特別休暇(60.3%)
| 種類 | 全体 | 1,000人以上 | 30〜99人 |
|---|---|---|---|
| 特別休暇制度がある | 60.3% | 75.0% | 57.3% |
| 夏季休暇 | 41.5% | 40.1% | 41.9% |
| 病気休暇 | 28.4% | 41.5% | 26.2% |
| リフレッシュ休暇 | 15.4% | 44.4% | 10.4% |
| 1週間以上の長期休暇 | 16.7% | 27.8% | 15.6% |
| ボランティア休暇 | 7.3% | 26.5% | 5.3% |
| 教育訓練休暇 | 5.4% | 6.9% | 5.6% |
病気休暇がある会社は28.4%。休職とは別に、有給を使わずに休める日があるかどうかは、体調を崩した時の差になる(休職中の給与と手当の記事)。教育訓練休暇は5.4%しかないが、2025年10月の教育訓練休暇給付金の創設で増える可能性がある(教育訓練休暇給付金の記事)。
働き方の制度
| 制度 | 全体 | 1,000人以上 | 30〜99人 |
|---|---|---|---|
| 勤務間インターバル制度 | 6.9% | 20.1% | 6.1% |
| 変形労働時間制 | 60.2% | 82.7% | 55.3% |
| うちフレックスタイム制 | 8.3% | 34.5% | 4.9% |
| うち1年単位の変形労働時間制 | 30.3% | 22.3% | 31.6% |
| みなし労働時間制 | 15.8% | 27.0% | 14.0% |
| うち専門業務型裁量労働制 | 2.1% | 8.7% | 1.4% |
| うち企画業務型裁量労働制 | 1.0% | 5.0% | 0.7% |
勤務間インターバルを導入している企業の平均の間隔は10時間51分。導入予定がなく検討もしていない企業が78.7%あり、理由の1位は「超過勤務の機会が少なく必要性を感じない」57.3%、「制度を知らなかった」が全企業の15.7%。
1年単位の変形労働時間制(30.3%)は、繁忙期に週40時間を超えて働かせられる制度で、残業の上限も月42時間・年320時間と厳しくなる(残業の上限は月45時間・年360時間の記事)。裁量労働制は残業代の扱いが変わる(みなし残業とは何かの記事)。
割増賃金率
| 項目 | 全体 | 1,000人以上 | 30〜99人 |
|---|---|---|---|
| 時間外の割増率を26%以上にしている | 4.6% | 17.3% | 2.6% |
| 月60時間超の割増率を定めている | 64.5% | 96.8% | 57.1% |
法定は25%(月60時間超は50%)。26%以上にしている会社は4.6%しかないので、求人票に「割増率30%」とあれば珍しい。逆に、月60時間超の割増を定めていない会社が30〜99人で42.9%あり、そもそも長時間の残業を想定していない(か、規定が追いついていない)(残業代の計算方法と早見表の記事)。
求人票で確認する順番
- 年間休日総数の日数(「週休2日制」の名称でなく数字。120日以上なら上位39.3%)
- 完全週休2日制かどうか(月1回の土曜出勤があるかを面接で聞く)
- 月平均残業時間と36協定の特別条項(労働条件通知書のどこを見るかの記事)
- 固定残業代の有無と時間数
- 特別休暇(夏季・病気)とフレックスの有無
- 有給の取得率(有給取得率のデータ記事、有給は何日もらえるかの記事)
私は4社目で年収を下げて、リモートと育休制度のある会社を選んだ。その時に見たのは年収でなく、制度が就業規則に書かれているかと、実際に使った人がいるかだった。この表を見ると、制度がある会社は規模で偏っていて、30〜99人の会社では勤務間インターバルもフレックスも例外に近い。規模を選ぶか、制度のある中小を探すかは、先に決めておく。
よくある誤解
「週休2日制なら毎週2日休める」。完全週休2日制は65.5%。「週休2日制」は月1回でも2日休みの週があれば名乗れる。
「大企業は残業が多い」。制度の面では逆で、完全週休2日・年間休日・インターバル・フレックス・割増率のどれも、規模が大きいほど整っている。
男性の育休の取り方
男性の育休は産後パパ育休(出生後8週以内に4週・2分割)と育児休業(1歳まで・2分割)を組み合わせて取り、給付は67%だが非課税と社会保険料免除で手取り約84%、夫婦とも14日以上取れば最大28日は手取り10割。申し出は1ヶ月前(産後パパ育休は2週間前)の書面で、会社は拒否できない。順番は男性の育休の取り方の記事で書いた。
よくある質問
この調査の対象は?
常用労働者30人以上を雇用する民営企業。29人以下の会社は含まれないので、小規模の会社は表よりさらに制度が少ないと見ておく。
年間休日に有給は含まれますか?
含まれない。年間休日112.4日+有給(付与10〜20日)が、実際に休める日数の上限になる。
転職の資料をLINEで無料配布中
求人票の年間休日・週休制・残業・固定残業代・特別休暇を、この調査の平均と並べて判定する記入表を公式LINEで無料配布している。名称でなく、日数と率で見よう。


