独立して、子どもを保育園に入れたい。会社員なら勤務先が証明書を書いてくれるが、自分で書くしかない。フリーランスは点数が低いと聞いたが本当なのか、何を出せば認められるのかが分からない。
差は点数でなく、証明の出し方だ。フリーランスも保育園に入れる。差は点数でなく、証明の出し方だ。就労証明書の書き方と、添える書類と、1年目の代替と、入園後の扱いを書く。
先に一文で。フリーランスも就労の事由で保育園に申し込め、就労証明書は自分で書いて開業届・確定申告書・請求書・入金記録を添え、点数は多くの自治体で会社員と同じで差が付くのは就労時間と在宅かどうか、1年目は開業届と請求書で代え、申込前に開業届を出し、入園後は毎年証明を出し直す。
この記事の要点
- 申し込める。就労の事由は雇用も自営も同じ
- 証明は自分で書く|事業内容・開業日・就労日数と時間・場所・収入
- 添える|開業届の控え・確定申告書・請求書・契約書・入金記録
- 差が付くのは就労時間(月120時間で満点の例)と在宅の扱い。申込前に自治体へ確認
会社員とフリーランスの違い
| 会社員 | フリーランス | |
|---|---|---|
| 就労の事由 | 就労 | 就労(同じ) |
| 就労証明書 | 勤務先が書く | 自分で書く(就労状況申告書・自営業申立書) |
| 証明の書類 | 証明書のみ | 開業届・確定申告書・請求書・契約書・入金記録 |
| 基本点数 | 自治体の基準 | 多くの自治体で同じ。居宅内労働を1〜2点低くする自治体あり |
| 育休 | あり(入園時期を育休明けに合わせる) | なし(出産直後から申し込める) |
不利になるのは肩書きでなく、就労時間が短く見える書き方と、書類の薄さだ。
就労証明書の書き方
| 欄 | 書き方 |
|---|---|
| 事業の名称・内容 | 屋号か本名。「Webデザインの受託制作」「ライティング業務」など具体的に |
| 開業日 | 開業届の日付 |
| 就労日数・時間 | 実態で月の合計。週5日・1日6時間・月130時間など。認定の下限(月48〜64時間)と満点の線(月120時間など)を自治体で確認 |
| 就労場所 | 自宅、コワーキング、取引先。居宅内か居宅外かの欄がある |
| 収入 | 前年の事業所得か、直近3〜6ヶ月の売上の平均 |
| 通勤時間 | 自宅なら0 |
虚偽は入園の取消しになる。就労時間は実態で書き、実態が下限に足りないなら、申込前に仕事量を増やす。
添える書類
| 書類 | 入手 |
|---|---|
| 開業届の控え(受付印かe-Taxの受信通知) | 税務署(開業届の出し方の記事) |
| 確定申告書の控え(青色は決算書も) | 前年分。e-Taxの受信通知つき |
| 請求書・契約書・発注書 | 直近3〜6ヶ月分 |
| 通帳の入金記録 | 事業用口座(屋号の決め方と事業用口座の記事) |
| 屋号のサイト・名刺・SNS | 事業の実態の補強 |
独立1年目で確定申告書がない時
- 開業届を先に出す。申込前に出していないと自営業として認めない自治体が多い
- 直近数ヶ月の請求書・契約書・入金記録で、継続する仕事があることを示す
- 受注予定と事業の見込みを申立書に書く(取引先名・月の作業時間)
- 自治体の保育課に、1年目の自営業の必要書類を申込前に確認する
会社員のうちに副業で開業届を出して実績を作っておくと、独立直後の申込でも書類が揃う(会社員が開業届を出すとバレるかの記事)。
入園の時期と育休がない分の考え方
フリーランスには育休がなく、産後の給付もない(産休の手当はいくらもらえるかの記事)。出産直後から申し込める一方、0歳4月入園が最も入りやすいので、そこに合わせて仕事を再開する人が多い。産前産後の期間は「妊娠・出産」の事由で申し込め、産後は就労の事由に切り替える。認可に入れない場合は、認可外・一時保育・ベビーシッターの併用で就労時間を確保し、翌年の申込で実績にする。育休の給付がある会社員との差は育休の手当はいくらもらえるかの記事で書いた。
入園後
- 毎年(自治体によっては年2回)就労証明を出し直す。確定申告書の控えと直近の請求書を添える
- 収入が減っても、月の就労時間の実態が下限以上なら継続できる
- 就労時間が下限を下回る、廃業した、の場合は求職活動の事由に切り替え(3ヶ月程度の猶予)、その間に仕事を戻す
- 転居・転園の時は、転居先の自治体で自営業の扱いが違うので先に確認する
私は男性で1年の育休を取り、育休明けに退職してフリーランスになった。保育園の継続は、会社員の就労証明から自営業の就労証明への切り替えで、開業届と請求書で通った。会社員のうちに副業の実績があったので、1年目でも書類に困らなかった。順番は独立前に会社員のうちにやることの記事で書いた。
よくある誤解
「フリーランスは点数が低くて入れない」。多くの自治体で基本点数は会社員と同じ。差が付くのは就労時間と在宅の扱いで、書類で示せば同じになる。
「在宅だと認められない」。在宅の自営業も就労として認められる。1〜2点低くする自治体があるだけで、就労時間を満点の線まで書けば差は小さい。
よくある質問
夫婦ともフリーランスの場合は?
両方が就労証明を自分で書き、それぞれの書類を出す。点数は両方の就労時間で決まり、両方が月120時間以上なら会社員の共働きと同じ扱いになる自治体が多い。
開業届を出したら会社員の配偶者の扶養から外れますか?
開業届自体では外れない。健康保険の扶養は年収130万円未満(社会保険の扶養の基準)で判定され、事業収入は経費を引いた額で見る健保が多い(年収の壁の一覧2026の記事)。
独立と育児の資料をLINEで無料配布中
就労証明書の記入例(自営業版)と、添える書類のチェック、1年目の代替書類、自治体への確認項目を並べた記入表を公式LINEで無料配布している。点数でなく、証明の出し方で決めよう。


