同期の飲み会で年収の話になって、なんとなく自分の位置が気になった。30代で700万って、実際どのくらいの立ち位置なんだ。検索したあなたに、数字から正直に答える。
結論。30代の年収700万は、はっきり少数派だ。給与所得者全体でも700万超は約1割で、30代に限ればさらに狭い門になる。ただし、この記事の本題は数字の確認ではない。その少数派が「どこに固まっているか」と、あなたがそこへ入る現実的な戦略の方だ。
この記事の要点
- 年収700万超の給与所得者は全体の約1割。30代ではそれより明確に少数派だ
- 30代の平均給与は前半で約430万・後半で約470万前後。700万は平均の1.5倍水準になる
- 700万超の30代は全業界に散らばっておらず、特定の業界・職種に固まっている
- 入る戦略は、頑張りの上積みではなく場所の移動だ。まず自分の現在地を測るところから始める
データで見る現在地。公的統計の範囲で正確に書く
数字は国税庁の「民間給与実態統計調査」をもとにした概数で書く。年次で多少動くから、桁感として読んでほしい。
- 給与所得者全体:平均給与はおよそ460万円前後。年収700万円を超える人は全体の約1割だ
- 30代の平均:30代前半でおよそ430万円前後、30代後半でおよそ470万円前後
- 平均と中央値の罠:平均は一部の高年収層に引っ張られる。実感に近い中央値は平均より下に出るから、体感の「普通」は400万前後になる
30代で700万に届いている人の割合は、年代別の詳細クロスが公表統計では粗いため断定的な数字は書かないが、全体で約1割・30代平均が400万円台という2つの事実から、上位1割より確実に内側の少数派と言える。ここまでが、データで言い切れる範囲だ。
数字より大事な事実。少数派は「散らばっていない」
上位1割弱と聞くと、才能の壁に見える。だが分布の中身を見ると景色が変わる。
- 700万超の30代は、全業界に均等に散らばっているのではない。IT・コンサル・金融・メーカー上流・専門営業など、原資の大きい業界と職種に固まって存在している
- 同じ30代・同じ努力量でも、いる場所で年収は300万台から800万台まで散らばる
- つまりこの数字は「上位1割の能力者リスト」ではなく、「原資のある場所にいる人リスト」に近い
だからあなたの戦略は、今の場所で上位1割の働きを目指すことではない。700万が標準レンジの場所へ移動することだ。どの業界・職種に固まっているかは年収700万を狙える業界と職種の決定版に全部書いた。
30代がこの勝負に向いている理由
30代からでは遅いのでは、という不安にも答えておく。逆だ。
- 売り物が揃う年代だからだ。実務経験、業界知識、後輩を見た経験。20代では持てなかった在庫が棚に並ぶ
- 700万帯の求人の主要ターゲットが30代だからだ。即戦力+伸びしろの両方を評価される最後の年代とも言える
- マネジメントの入口に立てるからだ。プレイヤーの延長ではなく、束ねる側の値札が付き始める。私自身、ディレクターへ役割が変わったのは20代の終わりで、そこから評価の物差しが変わった
30代スキルなしと感じている人も、棚卸しの技術の問題であることが多い。30代スキルなしの転職は本当に無理なのかを先に読め。
現実的な戦略。3ステップで書く
ステップ1:自分の現在地を数字で測る
上位何%かを気にする前に、自分の適正年収を測れ。今の年収が市場の相場より安いなら、まず適正まで戻すだけで50万〜100万動くことがある。
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2つの推定値が近ければ信頼度が上がり、離れていれば幅で掴めばいい。測定の考え方は市場価値の測り方 完全ガイドにまとめてある。
ステップ2:距離に応じてルートを選ぶ
- 現在550万〜600万:1回の転職で射程に入る。壁の越え方は年収600万から700万の壁に特化して書いた
- 現在400万〜500万:業界か職種の軸ずらしが必要だ。軸ずらし転職で値札の高い市場へ移る
- 現在400万未満・原資の薄い業界:2段構えで行く。1回目で業界を移り、2〜3年の実績で2回目に700万帯を狙う
ステップ3:提示の場で取りこぼさない
最後の数十万は交渉で決まる。求人票の年収幅の読み方と年収交渉の一言をセットで読んで、幅の上側を取りに行け。
焦りへの処方箋も書いておく
この手の記事を読むと、焦りだけが残ることがある。だから最後に書いておく。
- 年収はキャリアの一指標であって、成績表ではない。私は4回目の転職であえて年収を下げ、リモートと制度を取った。あの選択を後悔したことはない
- 他人の平均と比べる時間より、自分の去年と比べる方が建設的だ。去年より選択肢が増えていれば、あなたは前進している
- 700万を目指すと決めたなら、それは他人に勝つためではなく、選択肢を買う原資として目指せばいい。数字の意味づけは、あなたが決めていいんよ
ここまでのまとめ
・年収700万超の給与所得者は全体の約1割。30代ではそれより明確に少数派だ
・30代の平均給与は前半で約430万・後半で約470万前後。700万は平均の1.5倍水準になる
・700万超の30代は全業界に散らばっておらず、特定の業界・職種に固まっている
まとめ
- 年収700万超は給与所得者全体の約1割。30代ではさらに少数派だ
- 30代の平均は前半約430万・後半約470万前後。700万は平均の1.5倍水準になる
- 少数派は散らばっていない。原資の大きい業界・職種に固まっている
- 戦略は場所の移動だ。測定→距離に応じたルート選び→提示の場の交渉で取りに行く
- 数字は選択肢を買う原資だ。他人との比較ではなく、自分の物差しで使え
上位何%かを知って安心したり落ち込んだりするのは、今日で終わりにしろ。数字は現在地であって、行き先はあなたが決めるものなんよ。
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あわせて検索される疑問に、先に答えておく
30代で年収700万はすごい?
同年代の中では明確に上位層だ。ただし業界の分布が偏っていて、金融・コンサル・IT・メーカー大手に集中している。個人の能力より、いる場所の問題が大きい。
年収700万から上げるには?
同じ会社での昇給で届かないなら、業界を跨ぐ転職が最短になる。年収600万から700万の壁に越え方をまとめた。
年収700万で家は買える?
買える。ただし都市部でフルローンを組むと生活の自由度が大きく削られる。年収の伸びしろがある業界にいるかどうかで、同じ700万でも判断が変わる。
この記事は年代軸の現在地の話だ。職種軸では営業で年収700万とエンジニアで年収700万に各論を書いたから、自分の職種に近い方も合わせて読んでほしい。
なお、この記事は30代に絞った現在地の話だ。全年代・男女別の全体像と統計の読み方は年収700万は上位何%で何人に一人かに分けて書いた。
年代別の平均給料(公的データ)
厚労省の賃金構造基本統計調査(令和7年)では、フルタイムの平均賃金は月34万600円で、20〜24歳24.3万円・30〜34歳31.2万円・40〜44歳36.4万円・55〜59歳39.6万円、大企業と小企業で8万円、正社員と非正規で12万円の差があった。自分の位置は年代別の平均給料の記事で測れる。
平均年収と分布(公的データ)
国税庁の民間給与実態統計調査(令和6年分)では、平均年収は478万円(男性587万・女性333万)、年代別では20代前半277万・30代前半449万・40代前半516万・50代後半572万で、年収500万円超は全体の36.7%、700万円超は17.3%、1,000万円超は6.2%だった。真ん中の人は400万円台前半にいる。自分の年収が上位何%かは平均年収と分布の記事で測れる。
職種別・年代別の年収(公的データ)
令和7年賃金構造基本統計調査の年齢別の所定内給与は、25〜29歳では職種の差が小さいが、営業・企画・技術者・システムは45〜49歳で1.5〜1.7倍に伸び、介護・販売・運転・調理は1.2倍前後で止まる。年収の目安は45〜49歳で営業745万と介護414万のように2倍近く開く。24職種の年代別の表は職種別・年代別の平均年収のデータ記事で書いた。
貯金の中央値(公的データ)
家計の金融行動に関する世論調査2025の金融資産は、単身30代が中央値100万・平均501万、40代が100万・859万、二人以上は30代311万、40代500万で、ゼロの世帯が単身519%。平均は少数の世帯が引き上げるので、自分の位置は中央値と年収帯で見る。年代×年収の表は貯金の中央値と平均のデータ記事で書いた。
30代の転職は遅くない
30代の転職が遅いというのは思い込みで、実際には求人の数も、経験を評価される幅も20代より広い。危ないのは年齢そのものでなく、これまでの経験を職務経歴書に翻訳できていないことだ。理由は転職は30代じゃ遅いのかの記事で書いた。
年収700万円に届く職種の一覧は年収700万円の仕事一覧だ。
よくある質問
30代で年収700万はすごいのですか?
数字の上でははっきり少数派だ。給与所得者全体でも年収700万超は約1割で、平均給与が400万円台の30代では、それより明確に狭き門になる。ただし、すごいかどうかより大事なのは、その少数派が特定の業界・職種に固まって存在しているという事実の方だ。
30代の平均年収はいくらですか?
国税庁の民間給与実態統計調査では、30代前半でおよそ430万円前後、30代後半でおよそ470万円前後が近年の水準だ。平均は高年収層に引っ張られるため、実感に近い中央値はこれより下に出る。700万は平均から見て1.5倍以上の水準になる。
30代から年収700万を目指すのは遅いですか?
遅くない。30代は経験の売り物が揃い、マネジメントや専門性の値札が付き始める年代で、転職市場では700万帯の求人の主要ターゲットだ。遅いかどうかより、原資のある業界・職種に向かって動くかどうかで結果が分かれる。
届いた後の家計の話は年収700万の貯金はいくらが普通かが担当だ。割合の記事は入る前の下調べで、貯金の記事は入った後の物差しになる。
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現在地の測定から700万への道順まで整理できる「転職戦略シート」をLINEで無料配布している。他人の平均ではなく、自分の数字で計画を作ってほしい。


