職務経歴書のテンプレートを開いたまま、30分固まっている。「実績」の欄に書けることが何もない。自分は何をしてきたんだろうと落ち込む。
安心してほしい。書くことがないのは、あなたに実績がないからじゃない。日常業務を実績に変換する型を知らないだけだ。
私は4回転職して、そのたびに職務経歴書を書き直してきた。華々しい実績なんてなかった。それでも書類は通る。この記事で、その変換の型を全部渡す。
「実績がない」は勘違いだ。あるのは「言語化されていない仕事」
まず認識を直す。採用担当が職務経歴書で見たいのは、表彰歴や売上記録だけじゃない。
- この人は何を任されてきたのか
- どう考えて仕事をする人なのか
- うちの会社で同じように動けそうか
この3つだ。つまり、普通の業務を どう やってきたかが伝われば、それは立派な実績になる。
「売上を2倍にした」がなくても、「ミスが多かった業務の手順を見直して、確認漏れを減らした」は書ける。後者を実績と思っていないのが、書くことがない人の正体なんよ。
実績に変換する型:Before→工夫→After
型はこれだけだ。
- Before:どんな状態・課題があったか
- 工夫:自分は何を考えて、何をしたか
- After:結果どうなったか
例を出す。
- Before:問い合わせ対応の回答にばらつきがあり、時間もかかっていた
- 工夫:よくある質問を集計し、回答テンプレートを作ってチームに共有した
- After:対応時間が短くなり、新人でも同じ品質で返せるようになった
これで1つの実績だ。テンプレを作った本人は「当たり前のことをしただけ」と思っている。だが採用側から見れば、課題に気づいて、自分で動いて、周りに広げた人だ。欲しがられるに決まっている。
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掘り起こしの質問リスト
「そもそも工夫した記憶がない」という人は、次の質問に答えてみてほしい。1つでも答えられたら、それが実績の種だ。
- 前任者やマニュアルのやり方を、少しでも変えたことはあるか
- 「面倒くさい」と感じて、楽にするために何かしたことはあるか
- 後輩や新人に教えたことはあるか。教えるために資料を作ったか
- ミスやクレームの後、繰り返さないために変えたことはあるか
- 他部署や取引先との間で、板挟みを調整したことはあるか
- 誰もやりたがらない仕事を引き受けたことはあるか
- 上司に「助かった」と言われたことはあるか。それは何をしたときか
ポイントは、変化の前後を思い出すことだ。人間は自分の工夫をすぐ忘れる。今のやり方が最初からあったと思い込む。入社した日の自分と今の自分の差分が、全部あなたの実績候補だわ。
数字がなくても数字っぽく書ける
「After を数字で書け」とよく言われるが、正確な数字なんて覚えていないのが普通だ。それでも書き方はある。
- 頻度で書く:「月に数回起きていた確認漏れが、ほぼゼロになった」
- 時間で書く:「1時間かかっていた集計作業が、20分程度で終わるようになった」
- 範囲で書く:「自分の担当だけでなく、チーム5人の標準手順として採用された」
- 相対で書く:「同期の中で最も早く一人で担当を任された」
概算でいい。盛るのはダメだが、記憶ベースの妥当な概算は問題ない。面接で聞かれたら「正確な記録はありませんが、体感でこの程度でした」と答えれば通る。
職種別。日常業務の実績変換サンプル
事務職
「データ入力をしていました」ではなく。「入力ミスが出やすい箇所をリスト化し、チェック手順を追加。差し戻しが減り、月末処理の残業が減った」
営業職
「既存顧客を担当していました」ではなく。「訪問前に過去の購入履歴を分析して提案内容を変えた。既存顧客からの追加受注が増えた」
販売・接客
「店頭で接客していました」ではなく。「よく売れる組み合わせをまとめて新人向けの声かけ集を作成。店舗全体のセット率が上がった」
製造・現場職
「ライン作業をしていました」ではなく。「工具の配置を変えて動線を短縮する提案をし、採用された。作業時間が短くなり、他ラインにも展開された」
どれも特別なことはしていない。書き方が違うだけだ。
それでも書けないときの2つの手
手その1:診断ツールで自分の強みを言語化してもらう
自分の強みは自分では見えない。呼吸と同じで、当たり前すぎて認識できないからだ。他人か、ツールに言語化してもらうのが早い。
診断は無料、所要は10〜20分。登録後は企業からのオファー通知が届くようになるが、電話営業が主体のサービスではなく、通知は設定でいつでも絞れる(通知の止め方も用意してある)。
ミイダスの診断は、質問に答えるだけで自分の行動特性や向いている仕事を言語化してくれる。診断結果の言葉をそのまま職務経歴書の自己PRに流用するのは、書けない人の定番の抜け道だ。私が実際に使った感想はミイダスを使って分かったことに書いた。
手その2:プロに壁打ち相手になってもらう
エージェントは職務経歴書の添削が仕事の一部だ。経歴を口頭で話すと、「それ、書けますよ」と拾ってくれる。自分では捨てていた経験が実績に化ける瞬間を、何度も見てきた。
UZUZは20代・第二新卒・経歴に自信がない人のサポートに強い。「書くことがない」と正直に言えば、掘り起こしから付き合ってくれる。
やりがちなNGの書き方3つ
掘り起こした実績を台無しにする書き方があるので、先に潰しておく。
NG1:業務の羅列で終わる
「受発注業務、電話対応、資料作成を担当」。これは求人票の写しであって、あなたの職務経歴ではない。担当業務は1〜2行でまとめて、残りは工夫と変化に文字数を使え。
NG2:主語が「チーム」のまま
「チームで業務改善に取り組み、効率化を実現しました」。あなたは何をしたのかが一切分からない。チームの成果でもいい、その中で自分が担った部分を書け。「私は現状の集計を担当し、ボトルネックを特定した」まで書いて初めて評価対象になる。
NG3:謙遜を入れる
「大した実績ではありませんが」「微力ながら」。書類で謙遜する意味はゼロだ。読み手は1枚あたり数十秒しか使わない。謙遜の文字数があるなら、事実を1つ多く書け。
経歴に傷がある人ほど、この型が武器になる
転職回数が多い、在籍期間が短い、ブランクがある。そういう人ほど「書くことがない」と悩む。だが、Before→工夫→Afterの型は在籍期間の長さと関係ない。半年の在籍でも工夫は書ける。
転職回数が気になる人は転職回数が多いと不利は半分嘘を、書類の全体的な組み立ては転職4回の職歴書。人事が会いたくなるコツを読んでほしい。私自身が4回の転職で使ってきた実物ベースの話だ。
まとめ
- 書くことがないのは実績がないからではなく、変換の型を知らないだけ
- 型はBefore→工夫→After。日常業務の改善が全部実績になる
- 数字は概算でいい。頻度・時間・範囲・相対で書け
- 自分で掘れないなら、診断ツールかエージェントに言語化させろ
職務経歴書は、あなたの20代30代の答案用紙じゃない。次の会社への提案書だ。空欄のまま止まってないで、今日1つだけ実績の種を掘り起こせだわ。
書類を直しても選考で落ち続けるなら、原因は別の場所にある。転職活動で内定が出ずに疲れた人へ。落ち続ける原因は3つしかないで診断してほしい。
書類・面接を含む転職活動全体の順番は、初めての転職 完全ガイドに1本でまとめてある。
よくある質問
職務経歴書に書ける実績がない場合はどうすればいいですか?
実績がないのではなく、変換の型を知らないだけだ。日常業務をBefore・工夫・Afterの3段で書き直せ。手順を見直した、テンプレを作った、後輩に教えた。普通の業務の改善が、全部実績として書ける。
実績を数字で書けないときはどうしますか?
概算でいい。月数回のミスがほぼゼロに、1時間の作業が20分に、チーム5人の標準手順に。頻度・時間・範囲・相対で書けば、正確な記録がなくても数字っぽく伝わる。面接では体感の概算と正直に言えば通る。
自己PRが書けません。何から始めればいいですか?
自分で書くのを一旦やめて、診断ツールに言語化させろ。行動特性の診断結果の言葉は、そのまま自己PRの土台に流用できる。もう1つはエージェントに経歴を口頭で話すこと。他人はあなたが捨てている強みを拾ってくれる。
▼ 動き出すなら、道具選びから
転職エージェントに騙されるな。30代が本当に使うべきは3つだけ
記事を読んで終わりにせず、自分に合うサービスの当たりを付けるところまで進んでほしい。ここまでが今日の一歩だ。
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