内定を承諾して、入社日が決まった。ここから先は、求人票にも面接にも書かれていなかったことが次々に起きる。何時に着けばいいのか、書類は何が要るのか、初日に定時で帰っていいのか、1ヶ月で辞めたくなったらどうするのか。
この記事は、入社前日から1ヶ月後までを時系列で並べた入口だ。場面ごとの答えは専用記事に置いてあるので、今の自分の位置から読めばいい。
先に一文で。入社初日は減点される場ではなく、最初の1ヶ月で「聞ける関係」を作れたかどうかで定着が決まる。準備は前日に、当日は10分前到着と定時退社、1週目は質問を溜めない、試用期間でも権利は減らない、の4点を押さえれば足りる。
この記事の要点
- 前日|書類・持ち物・服装を確定させる。挨拶メールは要らないことが多い
- 初日|10分前到着・5分前受付。定時で帰っていい
- 1週目|質問を溜めない。前職のやり方を持ち込まない
- 1ヶ月|辞めたい理由が「慣れない」か「説明と違う」かで判断が変わる
前日までにやること
書類|年金の基礎年金番号、雇用保険被保険者証、前職の源泉徴収票、マイナンバー、給与振込の口座、印鑑。全員共通の7系統と人によって加わる書類の一覧は入社書類は何が必要かの記事で書いた。揃わない書類があるなら、黙って初日を迎えない(入社書類が間に合わない時の記事、期限を過ぎた時の記事)。
持ち物と服装|転職初日の持ち物と服装の記事に前日チェックの1枚を置いた。買い足すものは4つで足りる(入社準備で買うものの記事)。
前日の挨拶メール|送らなくていいことが多い。送るなら3行(入社前日の挨拶メールの記事)。会社から連絡が来ないこと自体は、事務の空白期間で不安になる必要はない(入社前に連絡が来ない時の記事)。
眠れない夜に|初日の不安は誰にでもある。最初の1週間の動き方を先に知っておくと軽くなる(転職初日が不安で眠れない人への記事)。
初日の動き
到着|建物に10分前、受付は5〜10分前。30分前は迎える側の朝を邪魔する(転職の初日は何分前に着くかの記事)。
遅刻・体調不良|遅れそうなら電話を先に入れる。第一印象はまだ壊れていない(入社初日に遅刻しそうな時の記事)。熱があるなら無理に出社せず、始業前に電話1本(入社日に体調不良で休む時の記事)。
手続き|入社誓約書にサインを求められる。読む場所と、危ない条項の見抜き方は入社誓約書のサインは拒否できるかの記事で書いた。
帰る時|初日は定時で帰っていい。黙って消えず、上司と隣席に一言(入社初日に定時で帰っていいかの記事)。初日から残業を指示されたら、その会社の運用がそこに出ている(入社初日から残業させられた時の記事)。
歓迎会|主役なのに気が重いなら、条件つき参加が現実解になる(歓迎会に行きたくない時の記事、自分の歓迎会を断りたい時の記事)。
1週目〜2週目
この期間の目的は、成果でなく聞ける関係を作ることだ。
- 質問はその日のうちに。溜めるほど聞きにくくなる
- 前職のやり方を持ち込まない。まず今の会社の手順を覚える
- 誰に何を聞けばいいかの一覧を、1週目で作る
- 中途は同期がいない。孤立は性格でなく受け入れ側の問題であることが多い(中途入社で馴染めない時の記事)
私が4回目の転職で大阪の会社に入った時も、最初の2週間は仕事より「誰に聞くか」を覚える期間だった。ここを飛ばして成果を急ぐと、聞けないまま詰まる。
試用期間中の権利
「試用期間だから」を理由に削られていい権利はない。
- 社会保険は初日から加入
- 残業代は正社員と同じ
- 有給は入社6ヶ月で付与
- 最低賃金は適用
差をつけていいのは給料の額と賞与だけだ(試用期間中の有給・社会保険・給料の記事)。延長を言われた時(試用期間の延長を言われた時の記事)、クビの不安(試用期間でクビは実際にあるのかの記事)も、先に線を知っておくと慌てない。
1ヶ月で辞めたくなったら
珍しくない。ただし理由で判断が変わる。
- 「慣れない」「人間関係がまだ」|3ヶ月は待つ。1ヶ月は判断に早い(入社1ヶ月で辞めたいのは早いかの記事)
- 「求人票や面接の説明と違う」「法令違反がある」|早く動く。我慢する理由がない(試用期間で合わないと感じた時の記事)
新しい職場に馴染めなくて辞めたい時の基準はいつまで我慢するかの記事で書いた。試用期間で辞めた場合の履歴書の扱いは試用期間で退職したら履歴書に書くのかの記事にある。
入社日そのものを動かしたい時
退職交渉が長引いた、有給を消化したい。入社日の調整は交渉できる(入社日の調整はいつまで延ばせるかの記事、退職から逆算した入社日の決め方の記事)。有給消化中に次の会社へ入れるかは、保険の重複で決まる(有給消化中に次の会社へ入社できるかの記事)。
時期で選ぶなら、1月入社のメリットの記事、4月入社はいつから動くかの記事、10月入社の波の乗り方の記事がある。
よくある誤解
「初日で評価が決まる」。決まらない。初日は手続きと説明の日で、評価が始まるのは業務に入ってからだ。
「質問すると仕事ができないと思われる」。逆だ。最初の1ヶ月は質問が許される期間で、ここを逃すと聞きにくくなる。
3年以内に辞める人の割合(公的データ)
厚労省の新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒)では、大卒の3年以内離職率は33.8%で、1年目12.0%・2年目までに23.9%、業界では宿泊・飲食55.4%から電気・ガス12.4%、事業所規模では5人未満57.5%から1,000人以上27.0%まで差がある。辞めたい理由が根性の問題か場所の問題かは大卒の3年以内離職率の記事で測れる。
よくある質問
初日に自己紹介を求められたら、何を言えばいいですか?
名前、前職の職種、担当する予定の業務、一言の抱負。30秒で足りる。前職の実績を長く話す必要はない。
前職より年収が下がって入社しました。最初の給料日はいつですか?
締め日と支払日の組み合わせで決まる。月の途中入社なら初回は日割りになる。転職で最初の給料はいつかの記事で計算した。
転職の資料をLINEで無料配布中
入社前日〜1ヶ月のチェックリスト(書類・持ち物・初日の動き・1週目の質問リスト)を公式LINEで無料配布している。初日は減点されない。1ヶ月で聞ける関係を作れれば、それで足りる。



